2024/10/28 Mon.
就労移行支援に行く。3日間の体験が終わり、ここに通所したい旨は伝えてあるので、今日あたり面談などがあって正式な利用に向けた手続きが始まるのかと思いきや、まだそういう気配がない。データ入力練習プログラムを使って顧客伝票の入力間違い探しをしたり、Wordでワープロ検定の過去問を解いたり。おもちゃのお金を使って、リストに指定されたそれぞれの金額を入れた封筒を作る作業をしたり。大したことはしていないけど、就労移行支援の見通しが立たず先が見えないせいか、どっと疲れた。
2024/10/29 Tue.
天神に歩いて出かけた。PARCOでやっているBOOK MEETS FUKUOKAというイベントに、どんな本があるか見に行くだけのつもりで行ったところが、大手の書店ではなかなか出会えないおもしろそうな本が色々あって、うんと厳選して3冊をレジに持っていった。『家父長制はいらない』と『働くことの人類学』、文学フリマで買い損ねたZINEを1冊。
足を延ばしてLOFTに行くと、きらびやかなクリスマス用品コーナーができていた。大きなくるみ割り人形も何体か並んでいて、クリスマス気分が高まるようでわくわくした。JELLYCATのかわいいぬいぐるみのコーナーに、小さなペンギンを抱き締めたペンギンのぬいぐるみがあり、すごくかわいかった。ブロッコリーやさくらんぼ、たこのぬいぐるみもかわいい。ぬいぐるみってやっぱり好きだなあ。
甘辛く煮たじゃがいもが食べたくなって、商店街でじゃがいもを買ってきて煮物にした。煮崩れ寸前まで煮汁が煮詰まり、味がよくしみて我ながらすごくおいしい煮物になった。以前作って冷凍していた大根と鶏肉の煮物を解凍し、賞味期限が迫ったパウチのひじきの煮物も温め、煮物ばかりのラインナップでごはんを食べた。未だ無職だし、就労移行支援も利用が始まらないしでこの先やっていけるのだろうかと不安にはなるものの、おいしい煮物が作れると少し自信を取り戻せる気がして安心する。
2024/10/30 Wed.
就労移行支援に行く。Wordでワープロ検定の過去問をやった。特にスタッフの人から何か教わるということもなく、一人でテキストを見て学ぶような感じだったので、これはわざわざ就労移行支援に来てまでしなくても良いんじゃないかという気はした。ただ、ここに来れば他のことはできないので集中しやすいという点と、WordやExcelのテキストを無料で見られるという点は良いかもしれない。とりあえず、私にとっては他人のいる空間で過ごす練習が大事なのだと自分に言い聞かせている。でも、元々の知能の特性由来の不安や疲労なら、今さら練習したところで変化するものではないし、ただ疲れるだけで無意味なのではないかとも思える。
注文していた棚が届いた。大きな家具を購入するのはこれが最後で、床に積み上げた段ボール箱の中身を収納するために買ったので、これを組み立てればいよいよ部屋が完成する。家具が増えていよいよ狭くなった部屋で半ば自棄になりながら組み立てたので、かなり杜撰な仕上がりにはなった。次の引越があるなら、この棚はおそらく耐えられないと思う(壊れるので)。けれど、段ボール箱5箱分の中身がきれいに収納できて、片付け終えた部屋はすごくすっきりした。段ボール箱が部屋の中に積み上げられていないという状態はとても良い。ちゃんとここに腰を落ち着けて、この部屋で暮らすんだという意欲と安心感が湧いてくる。住みかを快適に整えるというのは、思っていた以上にメンタル面への良い影響があるらしい。
2024/10/31 Thu.
初めて歩いて博多駅まで行ってみた。地図アプリには片道30分とあったけど、意外と歩けるものだった。博多駅近くの電気屋さんに行き、欲しかったtapoのスマート調光LEDライトと、安くなっていた好みのデザインのペンダントライトを買った。他にもお店をうろうろして、また30分歩いて帰った。結局3時間ほど休憩なしで歩き回っていたらしく、さすがに脚が疲れた。
元々付いていたシーリングライトを取り外して新しい照明に付け替えると、これがとても良かった。電球色はやっぱり暗いけど、部屋全体が暖かみのある雰囲気になってすごく良い。tapoのアプリをインストールして、明るさも調節できて便利だ。そして、tapoのアプリにログインすると実家に設置しているtapoのカメラも見ることができてしまう。一人暮らしを始めてからは、実家を覗き見するのも悪いからとアプリをアンインストールしていた。久し振りに見るカメラには、ひんやりマットの上でぐうぐう寝るふくちが映った。やがて起きて大きなあくびを2回して、立ち上がってぐっと力強い伸びをしてみせてくれた。カメラ越しの映像とはいえ、リアルタイムで見る猫の様子は本当にかわいい。5分に1回の頻度で見てしまいそうだ。
2024/11/01 Fri.
就労移行支援。テキストを見て、セルフモニタリングについて学ぶプログラムに参加した。行動と気分の関係性についてという内容をスタッフの人が説明し、それぞれワークシートに取り組むというものだった。テキストには、「気分はコントロールしにくいが、行動はコントロールできる」「行動をコントロールすることで、気分をコントロールすることができると言える」とある。ワークシートでは、自分の気分に何らかの影響を与えた行動とその時の気分の種類と程度を書き出した(ex: おやつを食べた、嬉しい70%)。そうして行動と気分を可視化したうえで、自分がネガティブな気分になる行動を減らし、ポジティブな気分になる行動を増やすという目的だそうだ。なんだかなあ、という気持ちになった。そんな簡単な話ならどんなに良いだろう。気分も行動もコントロールできないというのが症状なのに、支援者側から「コントロールできる」と言い切られてしまったら、なんだか気分と行動がコントロールできていない原因が自己責任や努力不足に帰結してしまう気がする(それも症状由来の被害妄想なのかもしれない)。精神科に通院する必要のない、健康な人にとってはこういう主張やワークシートも良いのかもしれないけれど、散々気分に振り回され続けてきて、行動もひどく制限されてきた社交不安障害当事者の一人からするとどうも釈然としない。
就労移行支援の事業所の帰りは大雨だった。「都会はちゃんと道路が舗装されているからきっと地元より水溜まりが少ないはずだ」とかつては期待していたけど、実際に来た都会は排水が悪すぎて、道路がひび割れてでこぼこだらけの地元を圧倒的に水溜まりの大きさと深さが上回る。膝から下がびしょ濡れになりながら、巨大な水溜まりを避けたり踏んだりして帰った。
好きなゲームの推しキャラの誕生日なので、キャラが好きそうなヴィクトリアサンドイッチケーキを作った。ここでの最初のお菓子作りを、好きなキャラクターの誕生日に捧げることができて嬉しい。生地の表面は少し焦げたけど、ラズベリージャムとホイップクリームをたっぷり挟んだおいしいケーキができた。
夕方、意を決してトイレ掃除とお風呂掃除をやっつけた。頑張った。面倒ついでに湯船に熱いお湯を張ってゆっくり浸かり、お風呂が魂の洗濯というのは本当だなあとしみじみ感じた。自分一人が暮らす部屋をきれいに掃除して、自分一人のために溜めたお湯で温まると、なんだか自分という人間は大事に扱って良いものなのかもという気になってきて、夕食をインスタント食品で済ませるのをやめ、作り置きやパウチの和風おかずを温めてきちんとごはんを食べた。布団のカバーやシーツも洗濯して取り換えると、ちゃんと生活をしているという実感がいよいよ増す。この部屋に引っ越してきてちょうど1ヶ月、当初に比べてかなり快適な住環境が整った。狭くはあるけど、自分の好きなデザインの家具を選んで、好きな物ばかりを並べた部屋というのはとても良い。自分が居心地良く、気分良く過ごせるようにあつらえた自分だけの部屋。昼間は防水パンプスの中にまで雨水が溜まってすごく気が滅入っていたけど、今は快適な自分の部屋でお風呂を済ませごはんも食べ、外の雨音を聞いている。とても気分が良い。
せっかくの良い気分だからうんと良い夜を過ごそうと、温かい飲み物を用意して、ペンタブを出してきて以前描いた絵に色を塗った。チャイティーラテは凄まじく甘くてコーヒーが欲しくなったけど、良い気分で良い夜だから、それも一人で笑い飛ばせた。
2024/11/02 Sat.
「人と関わりたいけど関われない」という問題を自分一人では解決できそうになく、専門家の手助けが欲しくてまたオンラインカウンセリングを受けてみた。初めてお会いする臨床心理士の方に頼んでみた。精いっぱい正直に悩みを話すと、「嫌われたくない」「がっかりされたくない」「見捨てられたくない」「不機嫌にさせたくない」という他者に対する素直な欲望がつらつらと出てきて、自分でも笑ってしまいそうだった。泣くつもりは全くなかったのに、笑うどころか涙がぼろぼろ出てびっくりした。「理想の自分と今の自分はどれくらい離れていますか」と訊かれて、とっさに思いついた数字として「50kmくらい」と答えた。良い人を演じていない素の自分が何をどう感じているか、言葉にしてみるようにと言われた。理想としている自分と現実の自分の間の今はかけ離れている距離を少しでも縮めるために、その時々の自分が気持ちを都度言葉にしながら50kmをゆっくり移動するというイメージが思い浮かび、俳句を読みながら旅をする松尾芭蕉のようだと思った。50kmかけて自分探しの旅か。モナカうまっ(ギャグ日)。
2024/11/03 Sun.
福岡市南区にある花畑園芸公園の園芸まつりに行く。昨日までの雨が嘘のような良い天気で、来ている人も多かった。園芸というより地域のイベントという感じだったけど、果樹や樹木が色々植わった園内を歩き回るのは楽しかった。お昼はカフェでメキシカンジャンバラヤとアイスコーヒーのセットを頼み、温室を眺めながら食べた。おいしかった。
バスに乗って福岡市内へ戻り、今度はけやき通りののきさき古本市に行った。思っていた以上に人がたくさん来ていて賑わっていた。道沿いに並べられた色々なジャンルの古本を眺めて、ブックスキューブリックの店内も覗いた。本好きが集まって楽しそうにしている雰囲気が味わえて良かった。
そこからさらに歩いて、気になっていた九州レインボープライドの会場に行ってみた。商業色が強いイメージがあり、事前に見たサイトには「FTMとは…心の性は男性、身体の性は女性」との表記があったのでどうかなと思っていたけど、性的マイノリティがお祭り気分を満喫できる空間というのは良かった。ブースのひとつでプログレス・プライド・フラッグを購入し、別のブースでは「PRIDE」と書かれたタトゥーシールを手の甲に貼ってもらった。クエスチョニング・フラッグのアイテムが何かあれば欲しいなと思って、さまざまなフラッグのシールの山から探していたら、カラフルなメイクと服装をしたスタッフさん2人が親身になって対応してくれた。クエスチョニング・フラッグのグッズはなかったけれど、「クエスチョニング」という単語の意味を説明するまでもなくそれがすんなり伝わって、当たり前のもののように会話ができたことがすごく嬉しかった。今まで言われてきたような「何それ?どういうもの?」とか「普通に男性を好きにならないのか?」とか、自分のアイデンティティについて疑問を向けられたり、「普通の」異性愛者ではないのかという質問を投げかけられたりすることがない状況が、こんなにも快適で安心できるのかと驚いた。さすがに歩き疲れたのでパレードまでは見ずに帰ったけど、良い体験ができた。
マンションに帰ってきて、脚がかなり疲れていたものの、今日を逃すとまた次の土日まで機会がないからとリサイクルステーションに段ボール箱の束を出しに行った。おかげで玄関がすっきり片付いた。