
2025/03/10 Mon.
ドラッグストアで日用品を買った後、八百屋さんを覗いたところ、2kgで税込430円の紅八朔が売られていた。すごく迷った挙句、こんな機会は滅多にないからと思い切って購入した。ずっしりと重い紅八朔が7個も入っている。帰ってからさっそく皮を剥いて、今日のうちに3個も食べてしまった。甘酸っぱくてみずみずしく、とてもおいしい。
春っぽいとらふくを描きたくなって、春の野草ととらふくの絵を描いた。たんぽぽ、れんげ、オオイヌノフグリ、白詰草、からすのえんどう、かたばみ、つくし、すみれと、猫のとらふく。絵本のような絵を描けるようになってみたい。
2025/03/11 Tue.
就労移行支援。データ入力ソフトと、Wordの検定問題。他の利用者さん達の会話が聞こえてきて、その内容があまりにもしんどかったのでげんなりした。私と正反対な政治的意見と、特定の国の人に対する非常に差別的な発言。きつい。
祖母宛ての手紙を書いた。昨日描いたとらふくの絵もポストカードに印刷して同封した。喜んでくれるといいな。
昨日紅八朔と一緒に買ってきた野菜を調理。ブロッコリーは茹でてミモザサラダに、アスパラガスは肉巻きにして後は焼いたら食べられるだけの状態で冷凍しておいた。
AI生成画像に対してなんとなく抱いている嫌悪感や忌避感についてぼんやり考えていたら、ゲーム「魔法使いの約束」のシャイロックの魔法科学に対するそれと近いのかもしれないと思った。他の人達が描いた絵を学習してそれらしい画像を生み出す生成AIと、他の魔法使いあるいは魔法生物の石を使用して魔法を使う魔法科学。他者の労力や生命(だったもの)を元手に、自分の何かを犠牲にすることなく目的のものを作り出すという点では、よく似ているんじゃないだろうか。
2025/03/12 Wed.
就労移行支援。就労移行支援事業所の職員さんと相談支援事業所の担当者さんと、担当者会議なるものがあった。前者の職員さんには、普段顔を合わせて話しているのもあってか私の言いたいことがある程度伝わっているようだったものの、後者の担当者さんについてはなかなかうまく話せなかった(誰かに対してうまく話せたことなどないのはともかく)。私の思い込みに過ぎないかもしれないけれど、期待されている答えが見える(ように思える)と言うのか、向こうが私のことを解釈した内容について「はい、それで合っています」と言わされているような感覚を覚えた。私も別に人の話を聞いて要点を捉えて理解することが得意な訳じゃないし、別々の人間なんだからそもそもコミュニケーションというもの自体スムーズにいかないものなのだと頭では分かっているつもりだけど、臨床心理士の先生によるカウンセリングで得られる「分かってもらえた!」という感覚をつい支援職の人達に期待してしまうのかもしれない。
2025/03/13 Thu.
実家に植えているさくらんぼの木の写真が母から送られてきた。これまでに見たことがないほどたくさん花を咲かせている。どうして私が家を出てからそんな本気を見せるんだ。
早起きして、以前から行きたいと思っていた北九州へ。大学時代によく乗っていた高速バスに10年振りくらいに乗る。すごく懐かしい。高速道路を走っている時、窓から草いちごのような花が見えた。もうこの時期には咲くんだっけと記憶があやふやになっていることに狼狽える。草いちごの花の時期を忘れるなんて。遠目には梅か桃か分からない、濃淡のピンクや白の花を咲かせた木も多く見かけた。春だなあ。途中に、大学卒業後に就職して最初に配属された市を少し通った。地名を見ても変にどきどきしなくなるまで、随分かかったものだと思う。高速道路を下りると、懐かしいお店や看板がちらほら見えた。目にして初めて存在を思い出すようなものもある。大好きでちょこちょこ行っていたパンとケーキのお店は、いつの間にか閉業してしまっていた。卒業した大学も窓から少し見えた。ぼろぼろだったサークル棟は今も使われているのか、それとも建て替えられたのか。気になったけど、そこまでは確認できなかった。
小倉駅前でバスを降りる。これも10年振りくらいの小倉駅。初めてのアルバイトでビラ配りをして、異様な不安を感じて社交不安障害の症状を自覚した場所もあれば、その直後に駆け込んだ心療内科もある。魚町の商店街も、当時はそんなに来たことがなかったはずなのに、やっぱり懐かしい。何だかんだ大学時代は楽しくて、興味のあることを好きなだけ学べるという幸せを満喫できた時期だった。良い思い出がある場所を持てるのは嬉しいことだとしみじみ思う。
ゲーム「刀剣乱舞」の歌仙兼定(細川忠興の刀)にのめり込んで以来ずっと行きたかった、小倉城へ向かう。大学時代に一度来たことはあったけど、当時はまだ刀剣乱舞というゲーム自体がなかった。細川忠興が築城しただけあって、城内には忠興に関する資料や説明書きが色々ある。連れてきたもちマス歌仙のぬいぐるみと、こっそりぬい撮りをした。
すぐ近くの北九州市立文学館にも行った。ゲーム「文豪とアルケミスト」に以前ハマっていたおかげで近現代日本文学はいくらか読むようになったものの、ここの文学館で扱われている作家の作品はほとんど読んだことがなかった。火野葦平の遺書に芥川龍之介の「或る漠然とした不安」というフレーズが引用されていて、私もかつて自殺を図った時には遺書にそれを書いていたので、共通点らしきものを見つけて勝手に親近感を覚えてしまった。
歩いて小倉駅に戻る。途中、青い花をたくさん咲かせた植え込みのローズマリーや、これまた久し振りに見るマカロニ星人の写真を撮った。
電車に乗って門司港に移動。山に囲まれた土地で育った人間なので、海を見るとどうしたって物珍しくてはしゃいでしまう。おっかなびっくり海面を覗き込んだら、赤や白のくらげがいくつか浮かんでいた。これも写真を撮る。
お昼は、プリンセスピピというお店で食べることにした。順番待ちではあったけれど、ここのカレーを食べてみたかったので、辺りに漂うカレーの香りを嗅ぎながらお店の前のベンチで待った。パエリア鍋に盛られた野菜たっぷりの焼きカレーと、ふぐの唐揚げを注文した。色んな種類の野菜が一切れずつ乗っていて、ごはんは白ごはんと雑穀米(だった気がする)の2種類が使われている。カレーはとてもスパイシーだけど辛すぎない。苦手な長芋以外は全部おいしかった。くるみ高菜というお漬物もついてきて、それもおいしかった。
門司の出光美術館で、気になっていた「響きあう陶画の美 琳派のやきもの」展を見る。焼き物のことは何も分からないけれど、分からないなりにそれぞれの作品をきれいだと感じた。植物や鳥のモチーフが多いのも個人的に嬉しい。俵屋宗達の大きな屏風には色々な植物画が描かれていて、ノウゼンカズラやタイサンボク、蕨まであった。時代や場所が遠く離れていても、絵を見て何の植物だか分かるという感覚は、何度経験してもおもしろい。
美術館から海峡プラザへ行く途中の歩道で、猫を見かけた。遠くから写真を撮ったものの、逃げる気配がない。我が家の猫達にやるように手招きしてみたら、まっすぐこちらへ近付いてきて撫でさせてくれた。片耳がカットしてあるので、地域猫なんだろう。太い手足としっぽ、もふもふの毛並みがかわいい。しばらく撫でたけれどなかなか傍を離れないので、名残惜しく思いながら手を振って立ち去った。
せっかく門司まで来たからと、父母と祖母へのおみやげを買った。ふぐに関する商品が多くて、所々に「とらふく」と書かれているのでなんだか愉快だ(実家にいる猫達の名前は「とら」と「ふく」)。「とらふくみそ汁 とらふくの身入り」と書かれたPOPもあった。浮かれてソフトクリームまで買い、海が見える場所のベンチに腰掛けて食べた。すぐ目の前の地面に一羽の雀がずっといて、どうやら私がコーンのかけらを落とすのを待っているらしかった。
電車と地下鉄を乗り継いで帰宅。朝から歩き回ってさすがに疲れたけれど、楽しい日帰り旅行ができた。
2025/03/14 Fri.
就労移行支援。指定された色と個数のアイロンビーズをポリ袋に詰める作業。作業自体は1時間足らずで終わったものの、作業の終わりを報告できそうなタイミングにありつけず(フロアのスタッフさんはずっと他の利用者さんの対応をしていた)、結構な時間をぼんやり過ごす羽目になった。こういう時ってどうしたら良いんだろう。待つしかないか。
午後、ニキビの薬をもらいに皮膚科へ行った。薬を1ヶ月分でなく2ヶ月分処方してもらえないか訊こうと思っていたのに、言いそびれてしまった。
昨日小倉城の売店で買ってきたぶどう味の琥珀糖を食べてみたらあまりにもおいしくて、お茶も用意せずにそのまま平らげてしまった。琥珀糖に対する冒涜だ。でも、本当においしかった。しゃりっとした歯触りが楽しい表面も、果肉のようにぷるぷるしたゼリー状の中身も、どちらもおいしい。甘さと香りは控えめで、とにかく食感が良い。琥珀糖という食べ物はいつか食べてみたいと思って密かに憧れていたものだったけど、こんなにおいしいものだとは思わなかった。スーパーなどでたまに見かける市販の琥珀糖も同じようにおいしいのかどうか、そのうち確かめてみなければ。
2025/03/15 Sat.
就労移行支援。怒りの対処法について学ぶプログラムを受講。自分の場合、春の花がたくさん咲いた野原を思い浮かべると怒りの感情が穏やかになりそうだと思った。水仙の花の香りとか、オランダミミナグサの葉の手触りとか、蜜蜂の羽音とか。ただ、それはそれとして、怒るべき時にはしっかり怒れる人間でいたいとは思う。
マンションの前の植え込みのクリスマスローズが、白い花をいくつか咲かせている。実家の庭に植えっぱなしにしているクリスマスローズも咲いているらしい。
朝からずっと雨が降っているので、午後また出かけるか少し迷ってから、福岡県知事選の期日前投票に行った。ベターな選択肢を考えても、消去法でいっても自分が選ぶべき候補ははっきりしていた。憲法九条改悪反対で、同性パートナーシップ制度と選択的夫婦別姓に賛成な人がいて良かった。共産党が支持しているというのも良い。投票した後に知ったけど、候補者の中には性的マイノリティ同士の結婚について「気持ち悪い」だとか、「LGBTQには反対」などとコメントしていた人がいたらしい(どちらも別々の人の発言)。仮にも政治家をやろうとしている人間が、市民に対してそんなことを言えてしまうのか。すごいや。
ソラリアプラザを出た所にある花壇に、色とりどりのプリムラやパンジー、チューリップが咲き誇っていたので、思わず写真を撮った。都会の花壇は手が込んでいて、見ていて楽しい。とはいえ、咲き終わったパンジーの花がらを見ると、つい根元から折り取りたくなってしまう。園芸店で働いていた頃は嫌というほどやっていた作業だけど、この作業で給料が発生するなんておいしい仕事だと思いながら楽しくやっていた。
イオンで辛ラーメン焼きそばの袋麺、ロフトでお弁当箱とお箸を買った。前者は大好物になった食べ物だけど、今のところここでしか取り扱っているのを見かけないので、ついいくつか買ってしまった。後者は、来月から就労移行支援を午後まで利用する日が出てくるので、お弁当を作って持っていくために買った。何事も形から入るタイプなので、洗いやすくて(重要)好みのデザインのお弁当箱を使えば、いくらかはお弁当作りのモチベーションになるんじゃないだろうか。でも面倒くさいなあ。
雨風の中を歩いて帰る。今日の歩数は一万歩を超えた。昨日も8,000歩、その前は15,000歩歩いたので足が疲れている。マンションに帰り着いて、椅子に座ってコーヒーを飲んだら心底ほっとした。ふと水耕栽培の球根を見たら、葉っぱしか生えていないと思っていた水仙に、にんにくの芽のようなつぼみがついているのに気付いた。私の部屋にも春が来ているらしい。
2025/03/16 Sun.
目覚ましをかけずにぐっすり9時間寝た。朝ごはんを食べて、せっせと家事を片付ける。朝ごはん用のスープを作り置きして、賞味期限の迫った厚揚げを煮て、オムライスなどにすぐ使えるようにんじんと玉ねぎをみじん切りにして炒めて冷凍して、水耕栽培の植物の水を替えて、洗濯物を干して、洗濯機に洗濯槽クリーナーを入れて浸け置きして、柔軟剤を詰め替えて、メイクブラシを洗った。
今は午前中だけ就労移行支援に行っているけれど、来月からは午後まで利用する曜日を設ける予定なので、それに備えてお弁当作りの練習をした。昼休憩は1時間あるそうだから、マンションに戻ってさっと食べることもできるけど、一度帰ってまた出かけるのは絶対に億劫だ。買ってきて食べたり、外で食べたりすると出費がかさむので、得意ではないけどお弁当を作って持っていくのが一番良いだろう。先日作って冷凍しておいたアスパラの肉巻きを焼いて、茹でて切って冷凍しておいた小松菜をごまあえにして、見よう見まねで卵焼きを作った。ごはんは、DAISOで買ってきたレンジで炊飯できるという調理器具を使って半合炊いてみた。水が多すぎたようで、しっかり吹きこぼれてしまった。事前におかずをある程度用意しておけばお弁当を作れるということが分かったので、良い練習になった。慣れればもうちょっと手際良くできそうな気もするけれど、問題はこれを出かける前の朝にできるかということかな。