
2025/05/12 Mon.
洗濯機で洗えないことに買ってから気付いた春物のジャケットをクリーニングに出して、その足で郵便局へ行って切手を買ってきた。郵便局のある方向へは普段行くことがないので、そのうちこの辺りを冒険してみても良いかもしれない。
思い切ってZOZOTOWNで買ってしまった服が届いた。kutirのフリルがたっぷりした緑のチェック柄のリボンハーネス、Classical Elfのチュールでできた青いキャミワンピース、TONEのリボンの刺繍が入ったかごバッグ。どれもものすごくかわいい。「自分なんかがこんなかわいい服を着てはいけない」という卑屈な考えと「私がどんな容姿をしていようが好きな服を着て良いのだ」と己を励ましたい気持ちとで激しく葛藤している。
日記ZINEの挿絵にしようと、ちまちました絵を描いた。こういう落書きっぽいイラストを描くのは楽しい。スキャンして、グレーの水彩筆ツールで色塗り。Wordの本文原稿に貼り付けようと思ったものの、ページのどこに配置するかが難しい。センスがない。でも楽しい。
晩ごはんをカップ焼きそばで済ませたい欲に打ち克って、野菜と豚肉を煮たものとツナマヨごはんを食べた。狭い台所の限られたスペースにぎっしり並べて乾かしてあるお弁当箱だの水出し緑茶ボトルだのを見ると、私もなんだかんだちゃんと生活できているのかもと妙に自信が湧いてくる気がする。食器を洗って自信がつくならお手軽でいいや。
夜、私の布団の上にいるとらちの写真が父から送られてきた。一人暮らしを決断したのは正解だと思ってはいるけれど、それはそれとして猫に会いたい。
Blueskyから
・年齢を重ねてからかわいい服を着るのももちろん素晴らしいことなんだけど、同時に50代とかになってから「やっぱり若い頃にかわいい服を着ておけば良かったな〜」という後悔をしたくない気持ちもあり
・似合う似合わないを考えてたら何も着れなくなるじゃないか!!!!と己を鼓舞して購入したのがこれ かわいすぎる(服が)
・32歳の暴走を誰か止めてくれという気持ちも決してゼロではないんだけどでもそれはおそらく世間から刷り込まれてきた価値観によるものなので、着たい服があるなら好きに着たらいいじゃんという気概の方をこそ大事にしていきたい所存
・でもまだ外で着る勇気がない あと荷物が多くて鞄が重いタイプの人間、ショルダーバッグを肩に掛けたらハーネスがずれ落ちるんじゃないかという現実に直面している
・帰省する時に着たらリボンが猫達の餌食になって終わる
・いやほんとにkutirのリボンハーネスあまりにもかわいい、眺めてるだけで幸せになれる フリルとリボンに幸せが詰まっている
2025/05/13 Tue.
7時前に起きてお弁当を作る。オムライスと、ソーセージとブロッコリーを炒めたものを詰めた。朝ごはんだの身支度だの洗濯だのをやっていたら出かける時間ぎりぎりになったので、やっぱりお弁当の要る日は6時半に起きた方が良さそう。
就労移行支援で、書類の並び替え訓練やデータ入力など。お昼に食べたオムライスは我ながらおいしかった。ただ、フロアがあまりにも静かで、自分の咀嚼音が周囲の人に聞こえているのではないかと心配になるほどだった。口を閉じて噛んではいるはずだから、頭蓋の中で音が響いているだけだと思いたい。午後は職場でのコミュニケーションの仕方について学ぶプログラム。テキストを音読したり、課題について自分の意見を言ったりした。凄まじい眠気に襲われていたので、緊張感と眠気が相殺されて変な心地がした。スタッフさんから、お昼休憩の時の緊張はどうだったかと訊かれた。緊張していないと言えば嘘になるけど、「初回(の終日通所)よりは緊張しなかったです」と答えた。頼むから、緊張しているように見えたとかは言わないでほしい。緊張しているように見えないように、あくまで「普通」の状態を装おうと懸命になっているので、それで「緊張しているように見えた」なんて言われたらいよいよどう振る舞って良いか分からず不安になってしまう。普通でいようとしている時点で普通ではないのだけども。
スーパーで食パンを買い、商店街を通って帰宅。クリームソーダの絵柄が散りばめられたスカートを着ているおばあさんを見かけて、いいなと思った。似合う似合わないをどうしても気にしてしまうけど、やっぱり着たい服を好きに着るのが一番かっこいい。
お昼休憩の時に、読みかけの『ユング心理学入門』を読んでいて、これはと思う箇所があった。
「しかし、他に悪者を作ることによって得られた団結は、みせかけの強力さにもかかわらず、きわめてもろい反面をもっているものである。」
(『〈心理療法〉セレクションⅠ ユング心理学入門』河合隼雄著、河合俊雄編、岩波書店、p.99より引用)
事務職という選択肢もありかと思うようになったけど、閉鎖的な環境で日々決まったメンバーと仕事をしていると、よほど人間関係が良くない限りメンバーの誰かがネガティブな感情のはけ口になったり、いじめられたりする可能性があると思う。それは私かもしれないし、私じゃない人になるかもしれない。でも、外部から客が多く入ってくる環境なら、嫌な客に従業員の敵意が向くことで、従業員同士でいがみ合うリスクが減るんじゃないだろうか。もちろん、そのような環境だった前職の園芸店でも、従業員同士がぎすぎすすることが決してなかった訳ではないけれども。従業員達の共通の敵というポジションに置かれる客には悪いけど、それが態度の悪い客やクレーマーなら相応の報いでもあるので、こちらとしてもあまり良心の呵責を感じなくて済む。そういう風に考えてやっぱり接客業の方が良いかなと最近考えていたところに、河合先生のこの一文が出てきたので、なんだかカウンセリングを受けていて内心を見透かされたような心地がして、ぎくっとした。でも、職場なんてたまたま集まった人達の集団に過ぎないし、そこでの団結は別に強固なものでなくても良いのかもという気もする。
2025/05/14 Wed.
就労移行支援。ボルトを締めたり、ナプキンを折り畳んだりする軽作業の訓練。ボルト締めに至っては、一人暮らしを始めた時に散々ベッドだの本棚だのを組み立てたので、今さらという気もしないでもなかった。会社で同僚と協力して業務を進めることを想定したプログラムにまた参加することにしたので、それについての事前説明会もあった。人と関わるのが苦手だから人と関わる練習を積むためにこういうものに参加するようにしているけど、これは練習を重ねることで上達するものなんだろうか。何らかの心理療法を受けることで少しずつ改善していくものであって、ただ練習したところでいたずらに疲労や挫折経験が溜まっていくばかりなのではという気もする。
祖母宛てに手紙を書いた。ゴールデンウィークに撮った写真を印刷したものを同封して、便せんの空いた部分にイラストを描き込んだ。「美術館のカフェに一杯2000円のコーヒーがあった」という話題の挿絵として、コピ・ルアックの簡単な説明とジャコウネコの絵を添えた。ジャコウネコって初めて描いた。
2025/05/15 Thu.
博多駅まで歩いて、予約していた新幹線と高速バスの切符を発券した。途中に見かけた花壇は、あちこちがペンタスとアンゲロニアだらけになっている。確かに、夏の暑さに強そうではある。花壇ではないけど、カポックやラベンダーが軒下でない場所に地植えにされているのを見ると、ここは冬も霜が降りないんだなと思う。
再び歩いて次の目的地へ。櫛田神社前という駅名なら近くに櫛田神社なるものがあるんだろうと考えて探したら、すぐにそれらしいものが見つかった。構造がよく分からない境内をうろうろ見て回った。近くに商店街もあったので、そこもぶらぶら冷やかしてみた。地元の商店街とは比べ物にならないほど店も人も多い。
福岡アジア美術館に着いて、コレクション展「この手が未来を編み直す」を見る。ポーンチャイ・ジャイマ「イーペン祭り」にプルメリアみたいな木が描かれていて、タイのプルメリアはこんなに大きくなるんだろうか、それともプルメリアに似た違う植物だろうかと気になった。ジッヴァ・ソーマ・マーシェ「ワルリ画」には、リサラーソンの猫に似たかわいいモチーフがいた。日記の中で度々「アートのことはよく分からないけど」と弁解しているものの、誰かが思いを込めて創作したものを実際に見るという経験はやっぱり良いものだなと思う。
一人で回転寿司に行くという初めての体験に挑戦。カウンターの席が狭くて隣の人との距離の近さが気になってしまったけど、それでもお寿司はおいしい。タッチパネルやスマホで注文できるというシステムがつくづくありがたい。また行こう。
Loftのコスメ売り場を眺めてきらびやかな空気に圧倒され、三越のデパ地下で祖母の好きそうなお菓子を見繕う。商店街の八百屋さんで、気になっていた芍薬の切り花を1本買ってみた(220円)。薄いピンク色のピンポン玉のようなつぼみがかわいい。はたして咲くだろうか。クリーニング屋さんでジャケットを受け取り、コンビニでアイスコーヒーを買った。元コンビニ店員としてコーヒーを売ることは数限りなくあったけど、買ったことはほとんどなかったのでなんだか物珍しい。豆を挽くがりがりという音と、マシンから漂うコーヒーの良い香りに癒された。12,000歩歩いてマンションに帰り着き、コーヒーをゆっくり飲んだ。暑かったし、喉も乾いたのもあってとてもおいしい。なんだか良い休日を過ごせた。
2025/05/16 Fri.
就労移行支援。文字起こしという訓練をやった。YouTubeにある指定の動画をイヤホンで聞いて、Wordに書き起こす。多分得意寄りの作業だったから、ひたすらキーボードをだかだか叩いた。
久し振りに四コマ漫画を描きたい気分になって、ネタになりそうなエピソードを過去の日記から拾い集めて、くっつけてプロットっぽくした。これまた久し振りにCLIP STUDIOを開いて、文字を入力。言い回しを工夫して台詞を見やすくできた時の快感は何なんだろう。パズルがかちっとはまったような。そんな大したものは描いていないけれども。
芍薬のつぼみがじわじわ開いている。夜、寝ている間に満開になるんじゃないだろうか。
絶対に既出のものではあるだろうけど、ふと「園芸的な、余りに園芸的な」というフレーズが浮かんで一人でにやにやしている。どこかで使いたいけど使う機会がない。
2025/05/17 Sat.
芍薬の花が満開になった。ふんわりしたボリュームのある花で、幾重にも花びらが重なった様子がとてもきれいだ。全体は淡いピンク色をしていて、ところどころ花びらのふちに濃いピンク色の筋が入っているのも良い。他の花に譬えるのも変だけど、蓮の花が咲いたみたいな、その花がある場所だけ天国だか極楽だかのように思えてしまうほど美しい。『知覚の扉』で、ハクスリーが服の皺を見た時の感覚はこんな感じだったのではと思ったくらいだ(メスカリンを服用してこの花を見たらどうなるんだろう)。あまりにもきれいなので、さぞ芳しい香りがするだろうと思って嗅いでみたら、そうでもなかった。いかにも花屋さんの店内で嗅ぐような、良くも悪くも花の香り。あまり良い香りとは言えなかった。
就労移行支援で、文字起こし訓練の続き。ほとんど内容を入力し終えていたので、再度音声を聞いて間違いがないか探したり、修正したり。倍速再生という機能がある意味が今まで分からなかったけど、こういう時に便利だな。もっとも、文字起こしのような作業はもうAIの仕事に取って代わられているだろうけど。会社での共同作業を想定したプログラムに参加。誰もやりたがらなかったので係に立候補したり、意見が出なさそうだったので発言してみたり、ちょこちょこと無理をした。園芸店で働いていた時も、皆がやりたくないならと店内放送を引き受けるようなことをしていたのを思い出した。
八百屋さんに寄って帰る。にんじん、キャベツ、小松菜、トマト、舞茸を買った。
四コマ漫画の下書きをボールペンでなぞった。消しゴムをかけた時に紙が皺にならなかったので嬉しい。スキャンしてデータ化した。いちいちコンビニに行かなくて済むので、プリンターを買って本当に良かった。
2025/05/18 Sun.
色が抜けて髪が明るくなってきていたので、美容室に行って染め直してもらった。焦げ茶色になるとなんとなく落ち着く。伸ばしたいので、整える程度にカットもしてもらった。
しまむらに寄って、そろそろ着る機会があるかもしれないからと就活用のスーツを一式買った。大学を卒業してすぐ就職したジュース屋の店舗を見かけて(この店舗に勤務したことはない)、かつての嫌な思い出を克服してやろうとでもいうような意欲が湧いたので、テイクアウトのレモネードを買ってみた。店員の制服はデザインが新しくなっていたけど、基本的なメニューは大して変わっていなかった。ちょうど10年前の今頃は毎日のように泣きながら死ぬことばかり考えてこの会社に勤めていたのに、まさかその10年後も人生が続いていて、こうしてのうのうと生きているとは、当時は思いもしなかった。レモネードはおいしかった。
帰宅して、CLIP STUDIOで漫画の仕上げ。ボールペンでなぞった時に書き損じた箇所などを修正したり、グレーで色を塗ったり。一応完成したように思うものの、一晩経つと書き直したい場所が出てくることもあるので、とりあえず今夜は寝かせておく。