投稿者: naedokodesuka

週間日記(2024/09/23-09/29)

2024/09/23 Mon.

 引越用の段ボール箱が足りなくなったので、ホームセンターで買い足した。あんなにたくさんの物を捨てたはずなのに、それでも荷物が多くて驚く。せっせと荷造りを進めていると、キャリーケースにふくちが入り込んできた。福岡までついてくるんだろうか。こんなかわいい生き物を置いて私は家を出るのか…。
 お昼に、モスバーガーのロースカツバーガーとオニオンフライを食べた。マクドナルドやケンタッキーを長いこと食べておらず、食べたい気持ちもあるけど、食べた後で罪悪感に駆られるだろうことは間違いないのでボイコットを続けている。
 晩ごはんは、肉野菜炒めと味噌汁とごはんを用意した。白ごはん.comのレシピで作ると、シンプルな肉野菜炒めであってもとてもおいしくできるので本当にありがたい。

2024/09/24 Tue.
 ジモティーで、月末まで取りに来れないそうだからと取り置きしておいた最後の一鉢を人に譲った。マユハケオモトを渡した代わりに、お礼にと鳴門金時を頂いた。さつまいもは大好きだから嬉しい。ほんのちょっとだけど世間話もできて、他者と関わることを楽しめたことも嬉しかった。
 知らない電話番号から2回ほど着信が入っていて、どうせ何かの営業だろうし用があれば留守電を残すだろうと思って出ずにいた。すると、不動産仲介業者から電話がかかってきて、Kという会社から電話が来なかったかと訊かれた。不動産仲介業者と提携しているということは出た方が良いのだろうと判断し、Kにかけ直してみた。とてつもなく長い話を電話越しに訊いている間に「重要事項説明書には電気の欄に九州電力と書いてあったけど、電気と水道の話をしているからどうやらここと契約することになっているようだ」と思い、契約手続きを進めた。しかし、ライフラインの話に続いて何とかいう補償サービスもつけないかという話題が始まった。話を聞いていても、内容がいまいちよく分からない。必要ないと最初は断ったものの、相手は「端末(携帯電話のことか?)が故障した時に使える」「皆さん利用されている」「初月は無料だから」と食い下がってくる。じゃあ契約だけしてすぐに解約しますと答えると、それで向こうも納得したようだった。ところが、さらにウォーターサーバーを使わないかという勧誘まで始まる。この辺りでさすがに怪しいと確信するも、まだこの会社がどういうものなのか分からない。ウォーターサーバーは絶対に要らないので、頑張って断った。ようやく長い長い電話が終わり、ショートメールでURLを送るので契約手続きを完了させる段になった。その前にネットでKと、会話の中に出てきた電力会社の名前を検索してみた。すると、Kはライフラインの契約手続きを代行する会社で、今回の電話で電力会社Sと契約手続きをするらしいことが分かった。このSという会社が良くない会社らしく(電気代がかなり高くつく上、九州電力のWebサイトによく似たWebサイトを作るなど悪質と言えるようなやり方をしたことある)、このまま契約を完了させる訳にはいかないことをここに来てようやく理解した。慌ててKに連絡し、全てのサービス(ライフラインの手続き代行とよく分からない謎の補償サービス)を解約させてほしい旨を伝えた。LINEなので、返信はまだない。そして、ライフライン手続き代行サービスを介さずに九州電力と福岡市水道局に使用開始の申し込みをした。世の中にはこういうこともあるのだと勉強にはなった。

2024/09/25 Wed.
 自転車を漕いで市役所に行き、転出届の手続きをした。
 昨日のライフライン手続き代行会社Kから電話がかかってきて、改めて解約の旨を伝え、無事解決した。ひと安心。
 観葉植物のコーヒーノキの実がいよいよ赤く色づいてきた。赤い実というのは、見ているとなぜかむしょうにわくわくする。前世はヒヨドリか何かだったんだろうか(前世とかは信じていないけど)。シンニンギアの花も咲いた。

2024/09/26 Thu.
 Google Meetで、賃貸の重要事項説明書の説明があった。10分くらいであっという間に終わった。

2024/09/27 Fri.
 引き続き荷造り。
 プランターのみょうがを1個収穫した。とてもきれいな、つやつやした大きいみょうがだった。甘酢漬けにする予定。

2024/09/28 Sat.
 精神科の診察。訊くと、薬は最大3ヶ月分も出せるらしい。今回は環境が変わるからと、いつもと同じくらいの7週間分を処方してもらった。
 お昼は、ちょっと良い洋食屋さんに両親と行った。とろとろのオムライスも、食後のコーヒーもとてもおいしかった。
 「e転居」で転居届の受付手続きをした。わざわざ郵便局に行かずともスマホひとつで手続きができるのは楽で良い。就労移行支援の事業所にも、ネットで見学申し込みをした。3日以内に電話がかかってくるそう。
 スーパーでおいしそうな栗を買ったので、せっせと皮を剥いて栗ごはんにした。渋皮を剥くのが特に大変だったけど、塩加減もちょうど良いとてもおいしい栗ごはんができた。家族にも、お裾分けした祖母にも好評で嬉しい。

2024/09/29 Sun.
 観葉植物の梱包をした。ポリ袋、新聞紙、ガムテープ、ビニール紐などを駆使して頑張った。特に、一番大きなコーヒーノキは大変だった。無事運ばれてくれますように。
 母がふくちの体重を測ったら、200g増えて7.3kgになっていた。保護した当初の170gの体重を思えばよくここまで育ったものだと嬉しい気がするけど、もっとこまめに運動させてあげた方が良いのかもしれない。
 引越しを目前にして、なんだか急に不安になってきた。実はとても馬鹿なことをしているんじゃという考えが頭をよぎる。このまま実家いればのほほんと暮らしていられるのに、苦労すると分かっている方を自分から選ぶことはないんじゃないか。とはいえもう物件は契約してしまったし、やるしかない。

週間日記(2024/09/16-09/22)

2024/09/16 Mon.

 敬老の日なので、以前「あると嬉しい」と言っていたので購入したブルーレイレコーダーだの、手作りのポップアップカードだの、色々な物を持って祖母のアパートへ行った。レコーダーを持ち込んだは良いものの、説明書を見ても設置の仕方がさっぱり分からず、父を呼んで丸投げした。一人暮らしをしていた大学生の時はテレビを持たなかったので、テレビの設置なども未だに全く分からない。来月からの一人暮らしでもテレビを買うつもりはないので、まあいいか。

2024/09/17 Tue.

 自転車を漕いで、肌荒れの薬をもらいに皮膚科へ行った。病院の入口に「本日は担当医が一人体制のため、予約枠の空きが少なくなっています。診察無しで薬の処方だけでも良いという方は、受付にてお伝えください」みたいな貼り紙があったのでその通りにしようと、薬の処方だけお願いできますかと受付で尋ねた所、「薬だけ…?」と怪訝そうな、意外そうなリアクションをされ、こちらも内心動揺してしまった。結局少し待ってから診察無しで薬をもらえたものの、「自分は薬さえもらえれば良かったから他の人に診察時間を譲りたかったんだけど、余計な気を回さず自分も診察を受けた方が良かったんだろうか」と少し悶々としている。こういう、自分では良かれと思ってやったことがなんとなく裏目に出るようなことが、最近の自分の人生では割とよく起こる。お節介と親切の加減を測るのって難しい。

2024/09/18 Wed.

 祖母を誘って、畑の芋堀りをした。去年は安納芋だったので、今年は紅はるかを植えてみた。芋堀りというのは本当に楽しい。土をざくざく掘って赤紫色を見つけた瞬間の興奮、予想外に大きい芋を掘り出した時の感動、芋掘りでしか得られない楽しさというものが確かにある。想像以上の収穫量の芋を、一日日陰で乾かした後に祖母と山分けした。
 祖母が帰った後、一人で庭仕事納めをした。捨てるには忍びなかった鉢植えのニチニチソウ、ジニア、ポットマム、ミニバラを畑に植え替え、残りの鉢植えはばらして処分した。劣化しそうなプラ鉢は捨て、残っていた肥料や土を畑にばらまいて、自分の園芸用品を片付けた。涙こそ出なかったものの、なんだかむしょうに寂しかった。
 今から10年近く前に新卒で入った会社を半年足らずで辞めて実家に帰ってきて、他人も人目も近所の顔見知りすらも怖くて不安で毎日めそめそ泣いていた時期に、外に出る練習だと思って庭の一角を小さいスコップひとつで掘ってはごろごろ出てくる石を取り除く作業をして、そうしてできたのがこの畑だ。当初は栄養なんかまるでなさそうなぼそぼそした粘土質の土だったけど、それでもホームセンターで植物を買ってきては見よう見まねで植えて育てて遊んでいた。4年前の水害で山の腐葉土が流れ込んできて畑の状態に戻すのが大変だったけれども、以来みみずがうようよするふかふかの良い土になって驚いた。メンタルのリハビリ目的で始めたことが大好きな趣味のひとつになって、色々な植物をたくさん植えて枯らして収穫して、すごく楽しかった。長靴とヤッケを装備して不慣れな鍬を振るうことがもしかしたら今後もうないかもしれないと思うと、やっぱりかなり寂しいものがある。陽射しを浴びて土に触れながら野菜や果物を育てるのは本当に楽しくて、室内で観葉植物を愛でるのとはまた全然違ったおもしろさがある。ミニトマトもきゅうりも鉢植えより地植えの方が断然よく育つし、土まみれになって汗をかくのも結構気持ちいい。趣味も10年近く続ければ素人なりに少しは上達するもので、最初は何でもすぐ枯らしていたのに、さつまいももいちごもサニーレタスもパセリもたくさん収穫できるようになった。時間と手間をかけて作ってたくさん楽しんだ私の畑がそのうちただ雑草が生い茂るだけの区画になるのだと思うとむなしい。大好きだったおもちゃを手放すような悲しさがある。もし万が一(そうなってほしくはないけど)一人暮らしが立ち行かなくなって実家に戻ってくることになったら、その時はまた畑をやるだろう。自分一人で生活することがままならなかった無力感や劣等感、絶望感に打ちのめされているだろうから、畑に癒しを求めるしかない。

2024/09/19 Thu.

 そのうち観てみたいと思っていた映画「かもめ食堂」を観た。誰にでも悩みや悲しみがあること、人それぞれ異なる価値観や意見を持っていること、互いの境界線を不用意に踏み越えずに相手を尊重して接するということ、そういう忘れがちだけど大事なことを思い出させてくれる映画だった。内容も良いけど、出てくる女性達が、現代の日本社会で男性から良しとされる態度(いつも愛想良くにこにこして、甘えたような高い声で話す)を取っていない、取る必要がない環境で生きているというのもまた良かった。訊かれれば何でも正直に答えるのではなく時にははぐらかしたりもするサチエ、無理に取り繕わず意見や感情を素直に表出するミドリ、周りのペースに流されず常に悠々としているマサコ、自分が生まれ育った場所のものとは異なる文化に興味や好意を抱くトンミ、他者との関わりを通して自分の悲しみを癒やし立ち直っていくリーサとどの登場人物にも尊敬できる魅力があって、いいなあと憧れた。特にマサコさん! 私は必要以上に周りに合わせようと無理をしてしまう性格だけど、あの貫禄、落ち着き、ゆとり、品、どれも私にないもので、見倣いたいと強く思った。そして、主人公サチエがフィンランドを選んだ「何が何でも日本である必要ないかな」「ここならやっていけるかな」という理由にも、惹かれるものがあった。私も「何が何でも実家のある田舎である必要はない」「都会ならやっていけるかもしれない」という期待と願いを込めて一人暮らしを始めるので、徐々に軌道に乗っていくサチエを見ていると「自分もやっていけるかも」と思えるような心強さがあった。人気があるのも頷ける、良い映画だった。

2024/09/20 Fri.

 昨日届いた賃貸の契約書に目を通していたら、銀行印が必要とあった。ところが、銀行印として登録した印鑑を覚えていない。家賃の振り込みに対応している銀行の中で私が口座を持っているのはN銀行しかないのでN銀行の銀行印が必要だけど、現在住んでいる地域にはATMも窓口もない。最寄りのN銀行の窓口は、自宅から約50km離れた場所にある。26日までに書類を送るとなると、三連休を挟んでからだとぎりぎりになってしまう。となると、今日しかない。思い立って30分で高速バスの予約と出かける支度を済ませ、30分ほど自転車を漕いで高速バス乗り場へ行き、40分ほど高速バスに乗り、路線バスに乗り換えて15分、N銀行の支店に着いた。自分にしては随分フットワークが軽くなったと思う。銀行印の確認手続きは無事に済んだ。
 帰りのバスに乗り、高速バス降り場で下車し、今度は自転車で市役所へ向かった。賃貸の契約手続きに必要な住民票は取っていたつもりだったけど、本籍地に記載が必要との追加情報が分かったので、本籍地の記載有りの住民票を取らなければならなかったのだ。途中小雨に降られながらも汗をかきかきなんとか辿り着き、住民票を発行してもらって帰路に就く。急な大冒険を頑張ったので、自分へのご褒美にアイスを買って帰った。

2024/09/21 Sat.

 ショッピングモールに行って、新しくキャリーケースを買った。3,4泊用の大きい物と迷いに迷って、コインロッカーに入れやすい1,2泊用のサイズの物を買った。プリンのような黄色でとてもかわいい。アイボリーとも迷ったけど、黄色の方が見分けがつきやすくて良い気がしたのでこっちにした。今まで使っていたキャリーケースには、白い物に「ブリュンヒルト」、グレーの物に「アースグリム」と名前を付けていた(『銀河英雄伝説』に出てくる宇宙戦艦の名前)。今回の黄色いキャリーには、両親が「アンデューティネス(親不孝)号」と名前を付けてくれた。画像を検索してみると、確かに似たような黄色のラインが入っている。養育者のヤンから自立するように地球へ旅立ったユリアンのように、私もこのアンデューティネス号と家を出ていくぞ!

2024/09/22 Sun.

 賃貸の契約書についてLINEで尋ねていた質問の回答があったので、それに従って書類を記入した。内容はややこしいし、書く所はたくさんあるしで、部屋を借りるのって簡単にはいかないんだなとしみじみ感じた。何度も確認して封筒に入れ、郵便局に行き、速達で発送した。不備がないことを祈る。
 とらふくの写真を採用してもらった猫めくりカレンダーが届いた。IKEAのリラックスチェアの上で仲良くくっついているとらちと小さな子猫ふくちの写真が、11月24日のページに載っていた。まさか2年続けて載せてもらえるとは思いもしなかったので、嬉しい。
 ケーキ屋さんで、ちょっと早いけど私の誕生日ケーキという口実でケーキを買った。私は栗のクランブルタルトとりんごのタルトを選んだ。どちらもシナモンが効いていて、いかにも秋らしいケーキでおいしかった。

週間日記(2024/09/09-09/15)

2024/09/09 Mon.

 「若い頃に興味を持ったことは今からでもやってみた方がいい」といったような旨のツイートを見てさっそく感化され、ずっと行ってみたいと思っていた文学フリマ東京に行くための飛行機を予約してしまった。あわよくば、そこでも良い影響を受けて趣味の創作活動により打ち込めるようになるといいなと目論んでいる。秋は文学フリマ福岡にも行く予定だけど、東京のは出店者数が桁違いに多いらしい。どちらもすごく楽しみ。
 敬老の日のカードを作った。画用紙を切っては貼り、切っては貼り、少しずつ作り上げていくのがとても楽しい。やっぱり物を作るのって好きだなあ。文章、絵、漫画、工作、手芸、お菓子と、表現をしたり作品を作ったりするのは本当に楽しい。他人と比べて落ち込むことも、思うようにできなくてがっかりすることもあるけど、夢中で作業して心から楽しいと思える瞬間があると、やっぱりやめられない。
 先日のLINEスタンプが承認されたので、販売を開始した。さっそく、大好きなとらふくのスタンプを家族の雑談用LINEに送りまくると、両親も欲しいと言ってくれたのでプレゼントした。
 一昨日ジモティーでやりとりした人が残りの植物もまだ欲しいと言うので、アロニア、ヒメザクロ、ユーカリ、レモンバーベナ、レモンバーム、ルバーブ、すみれ、スターチス2鉢を譲った。おかげで、鉢植えがびっしり並んでいた軒下が随分片付いた。適当極まる育て方とは言え自分なりに手をかけて育ててきた植物を手放すのには寂しさを覚えなくもないものの、植物好きの人の手に渡って、多分私より上手に育ててくれるんだろうことを思えば、まあいいかと納得できる。枯らして捨てる手間も省けたし。

Blueskyからコピペ
・私が”私の”一人暮らしに必要な物を見繕ってると高確率で母が口出ししてくるので、その度に「自分で決めるから大丈夫!」とつっぱねるのを繰り返してる 32歳を目前にしてやっと母親に物申せるようになったね
・私は多分こういう「もしかしたら私じゃない誰かが◯◯かもしれない」という妄想を膨らませすぎて人間関係を上手く築いたり維持したりできないし、人と交わって働いたり車の運転をしたりができないんだけど、この生きづらさの原因に「想像力」とか「他者への気遣い」とかいう名前がもし付けられるなら報われるというか救われるというか
・悲しいのはどんなに気を遣っていても「適切な気遣いができている」とは限らない所 でも私みたいなのが自分自身を「私は気が利く人間!」と思い込むようになったらそれこそ終わりなので、気遣えてるかな大丈夫かな〜と心配してるくらいで丁度良いんだと思いたい

2024/09/10 Tue.

 作りかけだった、敬老の日用のポップアップカードを仕上げにかかった。画用紙だけだと物足りなかったので、シールやマスキングテープをべたべた貼り付けてみた所、かえってごちゃごちゃしすぎてしまった。かといって貼ってしまった以上剥がすこともできないので、妥協するしかない。やっぱり例年通り絵を描けば良かったかなあ。

2024/09/11 Wed.

 1時間半ほど庭仕事をした。日差しこそ若干ましになっているものの気温はまだまだ暑くて、着ていたポロシャツを絞れそうなほど汗をかいた。かつて植物が植わっていた植木鉢の中身を土と鉢底石に分けたり、古くなって劣化してきたプラスチックの鉢を燃えるごみの袋に詰めたり、軒下に残っていた鉢植えの植物を引っこ抜いて処分したりと、庭にある自分の趣味の物を片っ端から片付けていった。実家に帰ってきてからの10年近くの間、庭で植物を育てるのは本当に楽しかったので、趣味から手を引くというだけでなく、自分のアイデンティティの一部を失うような寂しさを覚えた。一人暮らしができる喜びで上塗りできれば良いけど。結局今日だけでは作業が終わらなかったので、また後日続きをしなければならない。
 12月に東京へ旅行する時の計画を立てた。ちょっと神経質すぎるような気もするけど、私は事前に段取りや交通手段をしっかり調べて決めておいた方が安心して旅に専念できるタイプなので、修学旅行のしおりかと思うような細かい計画を練った。文学フリマの他にも行ってみたい場所がたくさんあるので、その中から優先順位や行きやすさを考えて絞りに絞り、自分にとって最高の旅行プランができあがってしまった。博物館に美術館、植物園、独立系書店という具合に、私の好きな場所ばかり。色々なものに見て触れて、この世は広くておもしろいものがたくさんあって、これからも生きるに値する場所なのだと確信できるような良い旅をしたい。
 一番大きなペヨーテに、双子のような形で花が2つ咲いた。今年はなんだかペヨーテの花がよく咲く。育てている植物に花が咲くというのは、何度経験してもその都度むしょうに嬉しい。

2024/09/12 Thu.

 使っているヘアシャンプーとトリートメントの残りが少なくなってきたので、次はどれを買おうか悩んでいる。パッケージのかわいさでは+tmrとYOLUで迷うけど、前者はあまり香りが好みではなかった。後者は悪くない香りだけど、いささか強すぎるきらいがある。それに、YOLUくらいの値段を出すなら、一番好きな香りのTHE PUBLIC ORGANICを買った方が良いんじゃないかとも思えてくる。YOLUの方が若干髪の手触りが良くなる気もするけど、香りが良くて入浴のモチベーションになるのは断然THE PUBLIC ORGANICの方だ。もさもさの髪質が劇的に改善する訳でもなし、少しでも入浴のハードルを下げられる方を選んだ方が良いんじゃないだろうか。それとも、理想の髪質に近付けるシャンプーがこの世に存在する可能性を信じて試してみるべきだろうか。自分の容姿について思い悩むことは特に楽しいことではないものの、コンプレックスが強すぎるあまり容姿に気を遣うことすら自身で禁じていたような時期もかつてはあったので、容姿のことを考えることを許せるくらいには自分のことを認められるようになったのだと思えば、悪いことでもない気がする。もちろん、そう思う一方で、ルッキズムは滅びるべきだと思っているけれども。私や誰かが自分自身のことをどんなに醜いと思っていようが、他人から一方的に美醜を評されるようなことはあってはならないし、「自分磨き」だの「垢抜け」だのに励まずとも醜い(と思っている)ままでのびのびと生きていける社会であるべきだ。私はもさもさの髪を恥ずかしくみじめに思う必要は一切ないし、これを「改善」しなければならない必要性もないのだということは頭の片隅に置いておきたい。
 実家に置いていく本を整理して、UpNoteに一覧を作った。いつかこの蔵書を全て手元に置いておけるようなゆとりのある部屋に住めたら良いけど(もちろん一人で)、とりあえず今は一人暮らしの夢が叶うことを喜んでおこう。

2024/09/13 Fri.

 実家でフライヤーが使える間に挑戦しておこうと、一度作ってみたかったアメリカンドッグに挑戦した。ホットケーキミックスで生地を作り、ウインナーやチーズを包んで油で揚げた。形は崩れたり不揃いだったりになったけど、味はなかなかおいしかった。ケチャップをたっぷりかけて食べた。
 古くなったりんごがあったので、りんごと紅茶のパウンドケーキを焼いた。角切りにしたりんごが甘酸っぱく、紅茶とバターの香りが豊かで、これもおいしくできた。
 「猫めくり2025応募写真採用のお知らせ」のメールが届いた。2024年にもとらちゃんの写真を載せてもらった日めくりカレンダー「猫めくり」に、来年はとらふくの写真が載ることになる。今年は市販のカレンダーに写真を採用してもらえたり、公募の文章をWebメディアに掲載してもらえたりと、なんだか自分の表現が世間から認めてもらえたような感覚があってとても嬉しい。

2024/09/14 Sat.

 梅雨や台風シーズンに備えておいた防災用品を整理した。備蓄している食品の賞味期限を確認したり、持ち出し用リュックに入れておいた荷物を在宅避難用の道具入れに詰め直したり。4年前の水害以来、手回し充電ラジオだの懐中電灯だの色々な物を買い込んだ。自分で買った物だから引っ越し先に持っていこうかとも思ったけど、水害のリスクは圧倒的に実家の方が大きいから、全部置いていくことにした。食品関係の物や衛生用品、工具、タオル類などジャンルごとに分け、何がどこに収納されているかひと目で分かるようにExcelでリストを作って印刷したものを入れておいた。これらの準備が役に立つ機会がなければ、もちろんそれに越したことはない。
 身体を動かしてみようかという気になり、YouTubeの動画を参考に30分ほどエクササイズに取り組んだ。身体が温まって、しっかり汗をかいた。達成感。
 猫達の写真や動画は毎日のように撮っているけど、今日は特に動画をたくさん撮った。撮影したものを見返してはにやにやしている。

2024/09/15 Sun.

 日帰りで両親と遠出した。水俣市の湯の児スペイン村福田農場で、窓越しに海を眺めながらおいしいパエリアを食べた。山に囲まれた場所で暮らす人間としては、青々とした海を見るとどうにもテンションが上がってしまう。甘夏のソフトクリームもおいしかった。外のステージではフラメンコ教室の人達が踊っていて、堂々とした動きや表情がかっこよかった。今まで全くそんなことを考えたことがなかったけど、フラメンコを習ってみたいかもしれないとふと思った。スポーツテストは学年最下位、身体を動かすのは大の苦手、社交不安障害ゆえ今や人前に立つこともできないという、ダンスに向いているとはお世辞にも言えないタイプの人間だけど、これでも子どもの頃に10年ほどバレエを習っていた。当時も今も身体はものすごく固いし、しかも現在は太ってしまったのでバレエのレオタードはとてもじゃないが着られない。でも、フラメンコなら、バレエほどの柔軟性は必要なさそうだし、体格が良くてもむしろ迫力が増すのでマイナスには働かない気がする。スペインのかっこいい音楽に合わせて衣装の裾をはためかせて踊るのは楽しそうだし、堂々と自信ありげな立ち居振る舞いが身に着きそうで、むしょうに「なんだかいいなあ」と思えてくるものがある。昨日、リバーダンスのマリア・パヘスのファイアーダンスをYouTubeで観たのもあって、靴のかかとをかつかつと慣らして踊ることへの憧れが募ってくる。来月から住む都会なら、初心者向けの教室もあるだろう。もうちょっとの勇気が出たら、ピアノ・バレエ・英会話以来の習い事をもしかすると始めてみるかもしれない。
 帰りに寄った道の駅で、地元の工房が作っているらしい湯呑みやティーカップが販売されていた。市販の量産品とは違う味わいのある作りで、これまた「なんだかいいなあ」と思うものだった。今まで食器の類は「安くて、少しかわいければそれでいい」と思う程度のこだわりのなさだったのに、こうした手作りの作品に対して急に強い魅力を感じたので驚いた。麦の穂のような絵が描かれた湯呑みに特に惹かれて、思ったより手の出しやすい値段(なんと1000円しなかった)だったので買おうかものすごく迷った。せっかくだから買えば良かったのに、母親からからかわれそうな気がしてためらってしまい、結局買わずじまいだった。惜しいことをした。

コーヒーさえあれば!

 コーヒーを飲むと、高確率でお腹を壊してしまう。別に日に何杯も飲んでいるという訳ではなく、カップに半分くらいの量でも来る。おいしいコーヒーを飲んだ爽やかな朝に毎回トイレにこもる羽目になることにいい加減うんざりしてきたので、コーヒー断ちをしてみようと思った。
 とりあえず、まずは一週間と期間を決めてみた。コーヒー自体はとても好きなので、今後二度とコーヒーを飲まないと決意できるだけの覚悟はないのだ。そして、あくまでカフェイン断ちではないという点も重要だ。もちろん、カフェイン自体をすっぱりやめることができたら、健康には良いだろう。だが、大好きなコーヒーのみならず、紅茶も緑茶も禁止というのにはいくらなんでも耐えられない。

 コーヒーを飲むようになったのは、確か高校生の頃だったと思う。授業中あまりにも眠いので、眠気を追い払うために飲み始めたのだった。最初はただただ苦いだけで、おいしいとはあまり感じられなかったけども、なんとなくかっこいいからという憧れもあり、見栄を張ってブラックコーヒーを飲んでいた。その頃はコーヒーを飲んでもお腹を壊すということはなく(過敏性腸症候群と診断されたことはあったものの)、その代わりに大抵なぜか頭が痛くなっていた。
 いつしかコーヒーと甘い食べ物の相性の良さに気付き、ブラックコーヒーを喜んで飲むようになった。加えて、頭痛はしなくなったと思いきや、お腹を下すようになった。朝に家でコーヒーを飲むとよく下すのだが、おやつの時間や夜などに飲むと、下さないことがある。外出先で下すことはそんなに多くない気がするのだけど、毎朝のようにコーヒーを飲んではトイレにこもっている事実を思うと、「万が一」の可能性を考えてしまいなかなか賭けには出られない。本当は、カフェなどで気軽にコーヒーを楽しみたいのに。
 カフェインレスコーヒーがあればそれを注文するが、どうも「コーヒーを飲んだ!」という満足感、脳にカフェインが侵入してくる独特の感覚がなく、いまいち物足りない気がする。味は普通のコーヒーにかなり近いもののはずなのに(そんなに舌が肥えている訳でもないと思うため)、何かが違う。学生の頃はさておき、今は別にカフェインを摂取したくてコーヒーを飲むのではなくおいしさを求めてのことなのだから、別にその独特の感覚とやらがなくても支障はないはずなのに、この虚しさは何だろう。
 もちろん、味が普通のコーヒーと異なるという場合もある。近くのスーパーで手頃な値段のカフェインレスコーヒーのドリップパックを買ってみた所、これがどうにも口に合わなかった。ただ雑味ばかりがするような、おいしいとは言い難い代物だったのだ。おかげで、なんとなく家で飲むコーヒーもカフェインレスに切り替えることはできず、「お腹を壊すけど、それでもおいしい方が良いから」と依然普通のコーヒーを飲み続けている。
 もう少し金額を出せば、よりおいしい「普通のコーヒー」に近いカフェインレスコーヒーが味わえるのだろうか?けれど、普段よく飲む物の値段のランクを上げるのにはちょっとした勇気が要る。いや、別に量をたくさん飲む訳でもないのだし、トイレに駆け込まなくて良くなるのなら冒険してみても良いのでは…。とりあえず明日からのコーヒー断ちの一週間の間に、コーヒーがないことに耐えられなくなったら、良さそうな物をネットで探してみよう。

 そう、コーヒー断ちは明日からだ。今朝はもう飲んでしまったのだ。そして、派手にお腹を壊した。コーヒー好きを自負する人間が「コーヒーをやめた方がいいかもしれない」と思い知るほどには。メンタルの健康には腸内環境が密接に関わっていると聞くことがある。詳細は知らないけれども、セロトニンがどうとかいう話らしい。そうでなくとも、腸の調子を整えることで、長年の宿痾たる顔面の肌荒れも治るかもしれない。もちろん、メンタル面が安定するならもちろんそれに越したことはない。健康のためには、コーヒーを控えた方が良いというのはよく分かっているのだ。ただ、コーヒーに対する執着、つまり食欲がそれを妨げているだけで。
 わざわざコーヒーミルを買うくらいにはコーヒーが好きなのに、本当にコーヒー断ちをする必要はあるんだろうか。コーヒー無しに甘いお菓子を食べる空虚さに耐えられるだろうか。本当に健康のことを考えるなら甘い物も揚げ物も食べない方が良いのに、実際は食べているんだから、コーヒーくらい良いんじゃないか。お酒も滅多に飲まないんだし、コーヒーくらい……。しかし、そうやって脳内で囁く悪魔の声を思わず退けたくなるくらいには、今朝はトイレで疲弊した。食べ物の話とトイレの話を行き来して申し訳ないけれども、事実だから仕方ない。
 とにかく、とりあえず一週間だけコーヒー断ちをやってみよう。明日から。

一日目
 コーヒー断ち開始。朝食のジャムトーストをひと口かじる度に、「コーヒーを飲みたい」という欲求が募る。口の中が甘い。コーヒーの苦さでリセットしたい。私が作ったさくらんぼジャムは、甘さと酸味のバランスが程良く我ながらとてもおいしいものだけど、コーヒーがあればもっとおいしいはずなのだ。コーヒーがないと朝食のおいしさが半減するとまでは言いたくないけれども、明らかに物足りない、肝心なものが欠けている感じがする。それから、朝を迎えたという気分にもならない。頭がすっきりせず、半分寝ぼけたままで朝食を食べているような気になってくる。別に、そこまでコーヒーに依存しているつもりはなかった。ただ味が好きだから飲んでいるだけなのだと自分では思っていた。ところが、コーヒーを断って一日目、早くもコーヒーを求めてしまっている。せめて豆の香りだけでも嗅ごうかと魔が差したけれども、余計に飲みたくなるということは分かっているのでやめておいた。とりあえず、ネットでカフェインレスのコーヒーを見繕い、注文した。

二日目
 コーヒーに代わる飲み物が欲しくて、温かい紅茶を淹れてみた。しかし、やっぱり何かが違う。紅茶は紅茶でおいしいのだが、本当に欲しいのはコーヒーなのだ。甘い物のみならず、甘くない総菜パンを食べるのにすらコーヒーを求めてしまう。あの豊かな香りと鮮烈な苦みが恋しくてならない。恋しいというより、依存や離脱症状といった状態に近いものすら感じる。恐ろしい飲み物だ。朝食を食べてしばらくした後、コーヒーを飲んでいないにも関わらずお腹を壊してしまった。原因は紅茶しか考えられない。どうせお腹を壊すならコーヒーを飲みたかった、という自棄な思いがよぎる。調べてみると、紅茶に含まれるカフェインの量はコーヒーの半分程らしい。カフェインの他に原因として考えられるタンニンはというと、見たサイトによって異なるものの、コーヒーのそれを紅茶が上回るということはないようだ。原因はカフェインか、タンニンか、その両方か、あるいはどちらでもないそれ以外の要素なのか。何にせよ、私はおいしいコーヒーを飲みたい。できればお腹を壊さずに。
 午後、ファミレスのドリンクバーでアイスティーを飲んだ。氷を入れたグラスに並々注いで飲み干しても、外出先だったせいかお腹はなんともなかった。調子に乗って、オレンジジュースと温かいアールグレイもおかわりするも、やはり大丈夫だった。それにしても、ファミレスのドリンクバーが470円なんて、随分値上がりしたものだ。自民党が裏金作りのために税金をむしり取っている弊害が庶民の暮らしに如実に現れている。
 スーパーで、買うつもりのないコーヒー豆をじろじろと眺めた末に、600円程度の安いコーヒーミルを買ってしまった。自分が既に持っている木製のミルは見た目こそ良いものの、分解したり洗ったりということができない。今日買ったミルはというと、分解も洗浄もできて、手軽に豆を挽くことができる。自分にはコーヒーをやめるつもりなんかさらさらないことがよく分かった。多分、このコーヒー断ちの一週間を乗り越えられたら、ご褒美のようにこのミルで豆を挽いてコーヒーを淹れるのだ。すっかりカフェインが抜けきった状態で味わう一週間ぶりのコーヒーは、どんなにおいしいだろう。

三日目
 大好物であるミルククリームを挟んだ柔らかめのフランスパンを、コーヒー無しで食べるなんて。コーヒーがない朝食に、毎朝新鮮に落胆している。恐ろしいのは、まだコーヒー断ちは3日目で、一週間の折り返し地点にも達していないということだ。

四日目
 朝食後、お腹を壊してしまった。食べたものは普段と特に変わらない内容で、今日はコーヒーも紅茶も飲んでいない。飲んだ物といえばミネラルウォーターだけだ。こうなると、コーヒーが原因ではないのではないか。確かに、コーヒーが症状をより悪化させるような気はするものの(コーヒーを飲んだ時の方がより確実にお腹を壊すため)、コーヒー無しでこの壊しようなら、そもそも消化器官の調子が良くないのではないだろうか。内科に行くべきか。また過敏性腸症候群と診断されるんだろうか。甘い物や刺激物は控えろなどと言われたらかなりつらい。筋金入りの病院嫌いであるから、病院に行くとなると元々重い腰がますます重くなる。ところで、コーヒーを飲まなくてもお腹を壊すのであれば、もうこのコーヒー断ち自体をやめてもいいんじゃないか。私は何の意味もない苦行に励んでいるだけなのではないか。

五日目
 先日ネットで注文したカフェインレスコーヒーが届いた。開封すると、通常のコーヒーと何ら変わりないコーヒーの芳香が漂い、久し振りに嗅ぐコーヒーの香りに包まれて幸福な気持ちになった。
 待ちに待ったコーヒーを淹れる。カフェインレスだが、ネットでも評判が良い商品だったのできっとおいしいだろう。さっそくドリッパーにセットして湯を注ぐ。期待した程の香りは立ち昇らない。コーヒーの香りではあるが強くなく、カフェイン有りの通常のコーヒーのような鮮烈な香りではない。見た目はコーヒーそのものだ。ひと口飲むと、味はそんなに悪くはない。しかし、淹れ方の問題なのか、苦みが少ない。飲みやすくはあるものの、苦みも香りも薄いので、コーヒーを飲んでいる感じがあまりしない。ごく薄いコーヒーのような、出涸らしのような感じさえする。また、コーヒーを飲んだ時の、カフェイン特有のあのしゃきっとする感じももちろんない。私はコーヒーを求めているのか、それとも単にアルカロイド(カフェイン)を求めているだけなのか?前者であって欲しいと願いながら、板チョコのかけらを口に放り込み、それを食べてからコーヒーを啜る。やはり、もう少し苦みが欲しい。香りも。

六日目
 朝食時に、カフェインレスコーヒーを飲んだ。昨日のは淹れ方の問題だったのか、今日は苦みがまああるように感じる。それでも、本来のコーヒーのものと比べたらやはり少ないんだろう。香りがとにかく薄く、物足りなさを感じる。

七日目
 今日もカフェインレスコーヒーを飲む。どうにも香りの薄さが気になる。コーヒーの魅力の大部分はあの芳香が占めているらしいことを、改めて思い知らされる。朝食を摂ってしばらく経ち、お腹を壊した。このコーヒー断ちにもはや意味はない。しかし、ここまで来ると意地でも一週間のコーヒー断ちを完遂したい気になっている。なんにせよ、今日の一日さえ我慢すれば、明日はコーヒーが飲める。芳醇なアロマと香ばしい苦み、そしてカフェインの刺激を併せ持つ本当のコーヒーが。

 ようやく、コーヒー断ちの一週間が空けた。カフェインレスコーヒーを飲んでいるので厳密なコーヒー断ちではないものの、カフェインを含んだ「本物」のコーヒーが入ったカップを目の前にした今、そうした些細なことは気にならない。
 飲んでみると、一週間ぶりに目が覚めたような心地がした。ぼんやりと霞がかっていた脳内がたちまちクリアになる。ふくよかな香り、こくのある苦み、そして頭も身体もすっきりと目覚めるこの感覚。やはり、コーヒーはこうでなければならない。カップ一杯のこのコーヒーがあることで、朝食もより一層おいしさを増す気がする。
 飲む量はともかく、こうなると自分は立派なカフェイン依存なのかもしれない。お腹を壊してトイレに篭る羽目になるリスクを冒してまで、私はカフェイン入りのコーヒーを求めてしまうのだから。例外なく今朝もお腹を壊したが、心は満ち足りている。

 午後、購入していたコーヒーミルを使うことにした。この日を楽しみにしながら、洗って乾かしておいたのだ。がりがりと音を立てて豆を挽く。思っていたよりも豆が硬く、ミルを抑える左手が痛いくらいだ。手こずっている間に、沸かした湯がどんどん冷めていく。取り出した挽きたての粉は素晴らしく良い香りで、若干震えている左手など問題にならない。慣れない作業でうっかりテーブルに少しこぼしてしまったが、こぼした粉もまた香りが良い。
 そうして淹れたコーヒーは、濃く、かなり苦かった。とても苦い。カフェインレスの苦みの少なさを嘆いてはいたが、何もここまで苦くなくても良かったのにと思うほどの苦みだ。しかし、この苦みをこそ求めていたのだ。そして、香りがまた最高で、鼻からカフェインが脳に到達するような刺激的な香りが非常に良い。飲んだ途端に心身が覚醒し、頭が働き出すような心地良さ、これこそ脳が求めていた化合物だ。
 私はこのアルカロイドが大好きだ。依存でもいい、この毒物の虜になっている。いつにない早さで、腸も刺激されてきた感覚がある。即効性があるようだ。しかし、今回はお腹を壊さなかった。

 結局、10日間ほど記録してみるとそのうちの7日はお腹を壊していたことが分かったので、気が向いたらそのうち内科に行ってみるかもしれない。お腹を壊すのは大抵朝食後なので、コーヒーが原因ではなく、多分お腹を壊しやすい時間帯なのだろう。そういうメカニズムがあるのかは分からないが、コーヒーをやめるつもりは微塵もない。
 バッハのコーヒー・カンタータでは、コーヒー好きの娘に対して父親が「コーヒーをやめない限り、男性と結婚はさせない」と言い張り、娘にコーヒーを飲むことをやめさせようとする。私はこの国の婚姻制度を利用しないと決めているし、結婚というものに何らの魅力もメリットも感じず、また自分が異性愛者かも分かっていないため、私なら迷わずコーヒーの方を選ぶ。それはさておき、娘が父親と家父長制に抗って引き続きコーヒーを楽しみ続けるという内容の、フェミニズム的な色が濃いコーヒー・カンタータのパロディがあったら、ぜひ見てみたい。異性愛者同士で番う必要を感じることなく、幸せにコーヒーを嗜むクィアな娘の姿が描かれていたら、どんなに嬉しいだろう。いや、私自身が自分でそれになってみればいいのだ。世間から「当然こうあるべき」と強いられる在り方から悠々と逃れ、自分が本当に望むものだけを優先して大事にする。異性愛者の男性との婚姻に一切関心を持たず、「社会人」として望ましいとされる「健康」な状態を目指して義務のように己を律することもなく、自分にとって良いもの、自分が心から求めるものをこそ追求する。一杯のコーヒーが私自身の理想とする生き方を思い起こさせ、エンパワメントしてくれるのだ!
 一週間のコーヒー断ちを経て分かったことは、自分が思っていた以上の頻度でお腹を壊していたことと、自身のコーヒーに対する熱意や執着もまた自分が思っていた以上に強いものなのだということだった。そして両者を秤にかけた時、重くなるのは明らかに後者だ。ならば仕方ない。コーヒーを飲むことへの免罪符を手に入れたような気持ちになりながら、午後のコーヒーを淹れることにしよう。

週間日記(2024/09/02-09/08)

2024/09/02 Mon.

 久し振りに歩いて出かけた。まだ日傘は手放せない暑さだけど、田んぼの稲には青い稲穂が実り始めていた。とんぼも飛んでいるし、着実に秋が近付いていて嬉しい。日差しが好きだから夏も好きだけど、秋もすごく好きだ。食欲の秋、読書の秋、芸術の秋、自分の誕生日がある秋。芋栗かぼちゃのスイーツはおいしいし、秋らしい暖色系の服も着られる。毛虫のシーズンになるのが秋の唯一嫌な所だけど、今年からは毛虫などいようはずのない都会で秋を過ごすことになる。良い季節を過ごせるといいな。

2024/09/03 Tue.

 今日は猫のとらちゃんがいつも以上に甘えん坊でとてもかわいかった(もちろんいつもかわいい)。私が数歩歩くごとにごろんと床に寝転がって、撫でてくれとアピールしてくるので、その度にとらちが満足するまで撫でる。猫に愛されているなあという実感が湧いて、しみじみ嬉しい。私は他者に甘えることは迷惑だと思い込んでいる(あるいは思い込まされている)節があるけど、甘えることで人を喜ばせることもできるのだと教えてくれるから、猫という生き物は本当に賢い。当の猫本人はそんなつもりが一切なさそうなのも、人間に恩着せがましく感じさせないのでまた良い。
 庭で大葉を摘んできたら、猫草だと思ったのか猫達が足元をうろうろして、普段鳴かないふくちがにゃおにゃお鳴いていた。この猫は植物を見るとよく鳴く。
 引っ越し先に連れて行かない観葉植物の写真を撮って、ジモティーに無料で出品した。とりあえず、オーガスタ、マユハケオモト、パフィオペディラム、ギンリュウ、アグラオネマ、パイナップル、クセロシキオス、フィロデンドロン、スパティフィラム、ディスキディアを載せてみた所、さっそく譲り受けたいという何人かから連絡が来た。ジモティーは梱包も送料もいらないし、植物の譲渡には便利だ。

2024/09/04 Wed.

 ジモティーを通して、見ず知らずの人に観葉植物をいくつか譲った。1.2mほど育った大きなフィカス・ウンベラータから、アグラオネマ、シャコバサボテン、セイロンベンケイ2鉢、カネノナルキ、ディスキディア、ホヤ、アンスリウム、サンスベリアの小さな鉢まで持って行ってくれた。こちらとしてもせっかく育ててきたものを捨てずに済んで嬉しいし、向こうもとても喜んでくれたので良かった。

2024/09/05 Thu.

 軽い気持ちでゲーム「魔法使いの約束」の4周年ストーリーを読み返し始めたら、やっぱりものすごく良くて泣いてしまった。良いゲームだなあ。
 一人暮らしをする旨をようやく祖母に伝えた。意外にも肯定的な反応をしてくれて心底ほっとした。先日作ってお裾分けしたじゃがいもと豚肉の煮物について、おいしかったと言ってもらえて嬉しかった。お世話してもらうばかりだった人生の大先輩から、作った料理を褒めてもらえることほど光栄なことはない。
 晩ごはんに、だし巻き卵、海老とレタスのスープ、炊き込みごはんを作った。だし巻き卵は初めて作ったけど、白ごはん.comのレシピに忠実に従ったら、我ながらなかなかおいしいものができた。炊き込みごはんは鶏肉とにんじん、さつまいも、油揚げを入れた醤油味のもので、両親が揃っておかわりしてくれる出来だった。自分のことをどんなに駄目人間だと思い込んでいても、おいしいごはんを作れると途端に自分の自分自身に対する評価がかなり上がる気がする。私も炊き込みごはんをおかわりして、二杯目はバターと黒胡椒で味変して食べた。

2024/09/06 Fri.

 ジモティーでクセロシキオス1鉢を譲った。「いいんですか」と喜んでくれていた。
 大きいスーパーへ買い物に行き、ドライヤーやメジャー、バルサンなどを買ってきた。住む部屋が2階だから黒光りする素早いあいつの発生はゼロでは済まないと思うのでバルサンを焚いておきたいけど、何せ初めてやることなので上手くできるか分からない。ノンスモークタイプのものを選んだけど、ガス警報器が鳴らないか心配で、焚いている間中そわそわしそうな気がする。
 プランターで育てているみょうがを収穫した。秋みょうがというやつ。家族の中で植物に興味があるのは私だけなので、外に置いている鉢植えは全部撤去しようと思っていたけど、みょうがは手がかからなくて楽だから残しておこうかと魔が差す。

2024/09/07 Sat.

 今日もジモティーでまた別の人に植物を譲った。オーガスタ、ギンリュウ、パイナップル、パフィオペディラム、グァバ、ティーツリー、レモンユーカリ、ウンリュウヤナギを持っていってくれた。
 ようやく少し涼しくなったので、晩ごはんは家じゅうの窓を開けて(網戸)、七輪で色々な具材を焼いて食べた。さつま揚げ、ピーマン、ウインナー、ベーコン、冷凍のチヂミやコロッケ、鯖、切り餅を焼いた。今日は焼いていないけど、ミニトマト、椎茸、玉ねぎ、キャベツ、鶏もも、いか、おにぎりなどもおいしい。炭火で焼くと、なんであんなに食べ物がおいしくなるんだろう。
 とらふくのLINEスタンプができあがったので、LINE Creators Marketでスタンプの審査をリクエストした。かわいいとらふくのスタンプを家族用LINEで使うのが楽しみ。

2024/09/08 Sun.

 うどんを食べに行ったら、順番待ちの発券機の使い方が分からなくて困っている人が近くにいたので、勇気を出して声をかけた。放っておけなかったというのももちろんあるけど、本当に勇気を振り絞った。発券機の操作を手伝い、「人が多いですね」みたいなちょっとした会話をして、その達成感に包まれて食べるうどんはとびきりおいしかった。
 敬老の日に備えて、祖母に渡すカードのデザインを考えた。いつもは一枚の紙に絵を描いているけど、今年はちょっと趣向を変えて、画用紙でポップアップカードを作ってみようと思う。上手く作れるといいな。

週間日記(2024/08/26-09/01)

2024/08/26 Mon.

 パソコンに向かって何かしたり、部屋を少し片付けたりしたはずだけど、翌日になると「何をしたっけ?」と思うような一日だった。そういう日もある。
 いかにもジェンダーステレオタイプな考えなので良くはないけど、私が趣味としてやったことのある(やっている)「コーデックス栽培」「スパイスカレー作り」「コーヒーをミルで挽いて淹れる」は、もっぱら男性がこだわってやっていそうな趣味だなと思った。だからこそ、女性の私がそれらを楽しんでいると、ジェンダーバイアスのようなものを壊せるような気がしてちょっと気分が良い。もちろん、そうした趣味に興じている間にそんなことを考えることはないものの。後はサウナに通い、カメラに手を出し、蕎麦を打てば完成するかもしれない。私の趣味の中には手芸とお菓子作りもあるけど、これは小学校低学年の頃に「漫画『カードキャプターさくら』の大道寺知世ちゃんみたいに、女の子らしい女の子になりたい」という理由から興味を持ったものだ。今なら趣味と性別は一切関係がないと断言できるし、「女性らしい(とされている)趣味」だけでなく「男性らしい(とされている)趣味」も楽しめるようになったのは良いことなんじゃないかと思う。

2024/08/27 Tue.

 お昼ごはんに、雑な冷やし中華を作った。自分一人のためにちょこちょことおかずを作って見栄え良く盛り付けるような労力はまだ費やせないけど、申し訳程度に切ったトマトと茹でキャベツを添えたり、カップ麺や冷凍食品で済ませずちゃんと鍋や包丁を使って調理したりしたことは、自分の中ではかなり賞賛に値するものだと思う。お菓子なら趣味として楽しく作れるけど、自分一人のためだけの料理はどうにも面倒くささが勝ってしまう。そのうち料理も楽しめるようになれば良いけど、そうではない現状の自分も責めずに許してあげられたらいい。

2024/08/28 Wed.

 台風対策で、植木鉢をしまったり、飛びそうな物を片付けたり。交流のないお隣の家の敷地には、空のペットボトルやポリバケツ等色々な物が散乱していて、これが我が家にも飛んでくるのかなと気が滅入る。停電対策に水を入れたペットボトルを冷凍庫で凍らせ、窓という窓に養生テープを貼り、雨戸も閉め、モバイルバッテリーの充電具合を確かめた。
 部屋が決まった! 管理会社から電話がかかってきて、入居審査に通ったらしい体で話が進むので、借りられるんだと思う。嬉しくて、電話が終わってからぐねぐねと変な踊りを踊ってしまった。私という人間は心からはしゃぐと踊り出すのか、という発見を30年ちょっと生きてきて初めて知った。本当に嬉しい。精神障害者保健福祉手帳と障害基礎年金の存在を伏せないと部屋を借りられないという現実には未だ釈然としないものがあるけど、これについてはすんなり納得できる自分ではいたくないから、もやもやを抱えたままでいたい。

2024/08/29 Thu.

 台風が九州に上陸。できる対策はしたので、一日おとなしく引きこもって過ごした。両親と3人でアニメ「銀河英雄伝説」OVAの第3期を16話分観て楽しかった。もう何周も観ているけど、何度観てもおもしろい作品。アニメを観ながら、四コマ漫画を描いたり、とらふくのLINEスタンプ第3弾を作り始めたり。雨風の音に不安も感じたけど、銀英伝の大音量クラシックに掻き消されて気が紛れた。

2024/08/30 Fri.

 夜の間に台風は通り過ぎてくれたらしい。私の住む辺りこそ目立った被害はなかったものの、市内では停電した所もあったらしい。川の水はまあまあ増えていたけど、とにかく水害が起こらなくて本当に良かった。
 今日も銀英伝を観て(「マル・アデッタ星域の会戦」から「冬バラ園の勅令」まで)、LINEスタンプ作りの続き。パソコンのイラスト作成ソフトの中で見るとらふくの写真もとてもかわいいけど、実物を見るとやっぱりそれ以上にかわいい。
 生協で注文していた飲茶セットを食べた。にらや海老が入った餃子、甘辛いチャーシュー入りの肉まんのようなもの、それぞれの正しい名称は分からないものの、どれもおいしかった。チャーシューまんが特においしかったので、いつかこれを自分で作ってお腹いっぱい食べてみたいと思った。

2024/08/31 Sat.

 台風対策で物置などにしまっていた植木鉢を引っ張り出して、元の軒下に並べた。今月中にはこれらの鉢をすべて人に譲るなり捨てるなりして撤去するつもりだけど、ついぎりぎりまで世話をしてしまっている。世話といっても、私の園芸は極めて雑でずさんで適当なので、まともな園芸愛好家からしたら世話などしていないも同然かもしれない。それでも育つのが植物のおもしろい所だと思う(耐えられなかった植物は枯れていった)。

2024/09/01 Sun.

 父と二人で、地元に新しくできたカレー専門店へ行った。炙ったチーズをトッピングしたチキンカレーを頼むと、色々な種類の野菜のおかずが添えられたカレーが出てきた。すごくスパイシーなのに辛すぎず、とてもおいしかった。今度はポークカレーも食べてみたい。

週間日記(2024/08/19-08/25)

2024/08/19 Mon.

 気になる部屋を5件までは絞れたものの、もうこれ以上は実際に見てみないと分からないという所まで来たので、今日明日で内見に行くことにした。予約した不動産仲介業者の事務所に行き、その場で候補をさらに絞った。第一候補だった物件は室内洗濯機置場がないとのことで、第二候補の物件を見に行くことになった。こうして一人で物件を探すのは何もかも初めてだからと念入りに調べたり準備をしてきたのを見て、担当の業者さんに「几帳面」と言われた。目当てのマンションに着き、写真を撮ったり、あちこち見たり。

・郵便受け周りはまあまあ片付いていると思ったものの、ポストの上はそうでもない。何かの壊れたパーツや、なぜか割った竹などが雑然と置かれている
・マンション内の掲示板はちゃんとしていて、町内会のお知らせなどが貼ってある
・部屋はすごく狭い。1Kってこんな感じだったな
・壁が漆喰のような質感に白く塗ってあってかわいい
・退去後の清掃がまだだから汚いそうなんだけど、「こんな汚い状態で退去していいんだ…」とカルチャーショックを覚えるほど汚い
・東向きの大きな窓からは、すぐ外に大きな街路樹のイチョウが見える。良いかも
・角部屋なので二面採光。観葉植物を置くのに良さそうな小さい出窓がある
・エアコンはあまり古くない型だから大丈夫と言われたものの、後から自分が撮った写真を見たら「2013年製」と書いてあった。不信感が募る
・インターホンにカメラはない
・台所の流し台がとにかく小さい
・台所や浴室の蛇口がレトロな捻るタイプ

 結局、この1部屋だけを見てここに決めた。隣の部屋も空室だからと見せてもらえたけど、ここもやっぱり清掃がまだで、煙草のようなきつい匂いが残っていた。事務所に戻り、手続きをする。何枚も紙を書かされるのかと思いきや、今の時代はデジタルで入居審査の申し込みができるという。個人のスマホを持っていることが前提で話が進むのか…。流れで精神保健福祉手帳を持っている年金受給者であることを伝えると、いくつか質問をされた。病名は社交不安障害で、対人恐怖症のような症状だということ、主治医の許可は得ていることなどを説明した。「目を合わせて話せているし、普通に見える」と言われて、どう捉えていいのか複雑だった。とにかく部屋は決めたので、後は審査が通ることを祈るのみ。
 2日間かけて部屋を探すつもりだったのに、結局初日の昼過ぎには終わってしまった。今から高速バスを予約して日帰りで帰ることもできるけど、ホテルのキャンセル料が八割かかると思うともったいない気もするので、明日ゆっくり帰ることにした。まだ明るいうちにホテルにチェックインして、お惣菜屋さんのお弁当を食べ、ユニットバスじゃないことを幸いに湯船にお湯を貯めて、アメニティの入浴剤を入れてのんびり浸かった。お湯がすごく熱くて、長いこと湯船に突っ立っていたものの(足湯と言い張る)。さっぱりしてから、丸善で買ってきた小鳥書房の『ワンルームワンダーランド』を読み始めた。一瞬頭をよぎった「こんなに古くて狭い部屋でかつかつの暮らしをするために自立したのかなってむなしくならないといいな」という考えが、段々遠く離れていく。生活への不安も期待も、全部ひっくるめて楽しみたいという気持ちの余裕が出てきた。自由は何物にも代えがたいものなんだし、10年振りの一人暮らしを謳歌できたらいいなあ。

2024/08/20 Tue.

 帰りの高速バスの時間を早めて、少し買い物をしてから帰ることにした。新生活に必要な物、それも地元じゃ買えない安くてかわいいデザインのものを買おうかとも思ったけど、かさばるし、とにかく部屋が狭いことを思い知らされたので、ひと通り最低限の物を持ち込んでからおいおい買い足していった方が良いだろう。バスの中でおにぎり専門店のおにぎりを食べ、『ワンルームワンダーランド』の続きを読んだ。

2024/08/21 Wed.

 一昨日見た1Kの部屋が本当に狭かったのが衝撃的で、あの狭い部屋に住むとなると持ち込める本の量がかなり限られることを思い、蔵書の整理をした。ところが、読まなくなった本は最近ブックオフに売ったばかりだったので、手放そうと思える本がない。どうしても手元に置いておきたい少数精鋭を段ボール箱2箱分に詰めたものの、そこから作業が進まない。子どもの頃に大好きで読み込んだ本や、大学の文学部の授業で教科書として使っていた本など、どれもこれも思い入れがある本ばかり。人生でいつかは手放すとしても、まだ今はその時じゃないと言い聞かせ、当面は実家に置かせてもらうことにした。長い人生、もっと広い部屋に住める可能性もゼロではないけど、今は4万円より高い家賃は払えないので、狭い部屋に住むしかない。金がないということは、本を買い集めることはおろか満足に本を所有することもできないのか…。それから、大量の紙類の整理もした。こちらはどんどん捨てられたので、資源ごみの袋3つ分にもなった。「生きていると紙が溜まる」という人生の真理のひとつに気付けた。

2024/08/22 Thu.

 引き続き断捨離。迷った物はどんどん捨てている。そうやって引っ越しに備えて張り切っていたら、不動産仲介業者さんから電話がかかってきて、入居審査が通らなかった旨を伝えられた。正確に言うと、家賃保証会社の審査自体は通ったものの、マンションの持ち主であるオーナーに断られたらしい。仲介業者さんいわく、次回は障害者手帳と障害年金があることを言わずに物件を当たってみましょうとのこと。「そういうこと」なんだと思う。なんだかなあ。私としては訊かれたことに答えただけだし、別に隠すようなことでもないと思っているので、釈然としない。「花粉症ですか」「頭痛持ちですか」と訊かれてはいと答えるのとなんら変わりはないと思うのに。社会勉強になったと思って納得したいけど、こんなこと別に勉強する必要なんかなかった。
 我が家のとらちゃんの母猫である錆猫が、真っ黒な子猫を2匹連れてデッキに来ていた。外見はよく似た子猫でも、好奇心旺盛で勝手口の網戸に近付いてくるのと、臆病なのかなかなか姿を見せないのとがいる。野良猫ゆえにとらちゃんよりもひと回り小柄な錆猫は、悠々とデッキに寝そべって毛繕いをしていて、その様子をとらふくが興味津々で見つめていた。

2024/08/23 Fri.

 この辺りに住んでみたいと思ってこだわっていた駅の周辺にはこだわらず、希望エリアをもっと広くして物件を探すことにした。ネットで物件を調べ、良さそうな部屋を5ヶ所に絞って、仲介業さんに連絡した。そのうちの1部屋をオンラインで内見して、今日のうちに入居審査の申し込みまで進んだ。よく考えてみると、今度の物件の方が大きい駅までのアクセスが良いし、1km圏内にスーパーが3店舗もあり、居室も多分1.5畳くらい広い。難点を挙げるならば、今回は2階なのでもう少し上の階だと良かったとか、窓の外に緑が見えないとか、その程度。今度は契約まで至れるといいなあ。そうでないと困る。
 服と手芸用品の断捨離。「しばらく着ていないけどまたそのうち着るかも」と思って捨てずにいた服や、「今は使わないけどいつか使う時が来るかも」と溜め込んでいた布類を片っ端から資源ごみの袋に詰め込んだ。こんなに物を捨てるのは、大学を卒業した時に身辺整理のつもりで色々な物を捨てた時以来だと思う。あの時は「どうせ自分は近いうちに死ぬから」と鬱々とした気分でそうしていたけど、今は「これから住む新しい部屋で快適に暮らせるように、不要な物は手放さなければ」と前向きな気持ちでやっている。その対比がなんだかおもしろい。

2024/08/24 Sat.

 少し離れた所にある大きい百均まで、自転車で買い物に行った。久し振りに自転車に乗ったので太ももが筋肉痛になりそうな予感があったけど、それにしても自転車ってなんて快適な乗り物なんだろう。歩くのに比べてすいすい進むし、風を切って走るのは気持ちいいし。私は満足に自転車を乗りこなせるようになるまで人の何倍も時間がかかったので、まさかこうして自転車を漕ぐことを楽しめる日が来ようとは、昔は思ってもみなかった。

2024/08/25 Sun.

 畑で採れたミニかぼちゃがあったので、かぼちゃプリンを作った。かぼちゃをまるごと使ったプリンなので、中身をくり抜いたかぼちゃにかぼちゃ入りのプリン液を流し入れ、オーブンで湯煎焼きにした。見た目もかわいく、味もおいしくできた。
 久し振りに、元職場の園芸店へ行った。植木鉢だけ買うつもりだったのに、つい観葉植物まで眺めてしまい、なんとマングローブの木が売られていたので誘惑に負けて買ってしまった。学名を検索すると、マングローブを形成する樹木のひとつであるオヒルギという木らしい。ひょろひょろとした今にも折れそうな苗木だけど、図鑑やテレビでしか見たことのないようなマングローブにある木が手元にあると思うと、どうにもロマンを感じてしまう。引っ越しに備えて植物はしばらく増やさないつもりだったのにと思う気持ちもあるものの、ここで自分の植物に対する情熱や知的好奇心を無碍にしてしまえば、それはそれで良くない気もするからと己に言い訳している。
 『ワンルームワンダーランド ひとり暮らし100人の生活』(落合加依子・佐藤友理、小鳥書房)を読み終えた。とても良かった! 自分だけの生活を作っていく楽しみ、生活がままならないもどかしさ、それでも自分なりに生活をやっていこうと思う意思、そういうものをまるごと愛せるような気持ちになれる本だった。「一人暮らしがうまくいかなかったらどうしよう」という不安も、なんだか当然で自然なものとして受け入れられるような気がする。今度の入居審査は通るかなあ。

週間日記(2024/08/12-08/18)

2024/08/12 Mon.

 庭で育てている鉢植えのラズベリーを何粒か収穫した。食べるのがもったいなくて、お皿に入れて眺めている。
 「ここに住んでいる自分を想像すると楽しい」と思える場所の物件をネットで探して、ようやく5ヶ所にまで絞った。もうちょっと選択肢を減らせたら選びやすいのかもしれないけど、後は実際に見てから決めようと思い、内見に行ってみることにする。
 猫達が本当にかわいくて、「こんなにかわいいふわふわの生き物達を置いて私は実家を出るのか?」と慄くものの、猫達を理由にせっかくの自立チャンスを逃すのも当の猫達にとってはいい迷惑だろうと思うので、やるだけやってみよう。
 お昼ごはんが自分一人だったので、適当にオムライスを作ったら、結構おいしかった。

2024/08/13 Tue.

 帰省してきたきょうだい達と、近所の祖母宅へ遊びに行った。すごくパワフルで楽しい時間を過ごした。おばあがとても嬉しそうで何より。

2024/08/14 Wed.

 夕食時、16 Personalities診断の話題で盛り上がる。星座占いや血液型性格診断とどっこいどっこいの信憑性だと思ってはいるけれど、話のネタとしてはなかなかおもしろい。私はINFP(仲介者)やISFJ(擁護者)と出ることもあるけど、大体INFJ(提唱者)になることが多い。もちろん、内向型に振り切れている。
 以前にも作ったプリンケーキ(カラメルプリンとスポンジケーキが層になっているケーキ)を作った。今回はきちんと冷やしたので、きれいに型から外すことができた。卵を8個使っているだけあって、食べ応えがある。味もおいしかった。

2024/08/15 Thu.

 家族5人ですみっコぐらしのボードゲームで大盛り上がりした後、きょうだい達はそれぞれの場所へ戻っていった。これにて今年のお盆休みも終了、という感じ。半年分くらいのエネルギーを使ってはしゃいだ気がする。楽しかった。

2024/08/16 Fri.

 残っていた卵白を使って、ラングドシャを作った。焼きたてふわふわの状態がおいしくて、冷めてさくさくになる前に結構な量を食べてしまった。

2024/08/17 Sat.

 楽譜作成ソフトの更新手続きを頼まれて、分からないながら調べに調べて格闘してみたけど、駄目だった。「よく分からずに操作してしっちゃかめっちゃかになってから私に丸投げしないでね」という意味のことをオブラートに包んで伝えておいたのに、全くその通りにされてしまった。取り返しがつかなくなってから任されても、こちらも素人だからどうしようもない。2時間頑張ったけど「多分不具合の原因はこの作業をすっ飛ばしてあるからだろう」ということが分かったくらいで、とにかくものすごく疲れた。

2024/08/18 Sun.

 スーパーへ食材の買い出し。「段ボール箱をいくつか買いたいからホームセンターに寄ってもらえないか」と出かける時に頼んで、「じゃあ帰りに寄ろう」という返事が返ってきたのでひと安心したものの、すっかり忘れられてしまっていた。こういう時、また親に車を出してほしいと頼むのは悪いし、気が引ける。「でも、もうすぐ親の手をいちいち煩わせなくても自分一人でどこへでも行ける暮らしを始められるから」と己に言い聞かせる。段ボール箱、いつ買おう。

週間日記(2024/08/05-08/11)

2024/08/05 Mon.

 プランターに種をまいたひまわりがいよいよ咲きそう。真夏だというのに、鉢植えのラズベリーも実が赤く色づいてきた。庭の水やりをした後は、ひたすらパソコンに向かって、四コマ漫画の枠に台詞を入力する作業に打ち込んだ。最近はこの作業に熱中しすぎて、日記を書くのがすっかりおろそかになっている。

2024/08/06 Tue.

 「お盆休みの来客と帰省に備えて」というのは口実で、先日やって楽しかったので今日も庭の草むしりをした。2時間ほど頑張った。笹の根っこをたくさん引っこ抜いたので、しっかりストレッチしておかないと明日は確実に腰痛になるだろう。草むしりはヤッケや軍手を装備して庭に出るまでが億劫だけど、やり出すと本当に楽しい。無心になれるので、マインドフルネスそのものよりよっぽどマインドフルネス的な効果がある気がする(私の場合は)。視界に入る色々な雑草をいかに効率良く取り除くか判断してそのようにするという点で、テトリスに近い感覚さえある気がする。「この草は弱い力で適当に引っ張っても抜ける」とか「あの草は根元を上手く掴まないと、茎がちぎれて地中に根が残りやすい」とか、草によって適した抜き方が違うのがまたゲーム性があっておもしろい。そのうえ、何かを破壊したいという暴力的な欲求も雑草を相手に満たされるので、すかっとする。草むしり健康法。
 ブックオフの宅配買取で買い取ってもらった本の金額を、日本国際ボランティアセンター(JVC)を通じてパレスチナ・ガザ地区支援に寄付できるというサービスを知ったので、読まなくなった本を搔き集めて箱に詰めた。心理学関連の本を10冊、心理学の問題集が9冊、文庫本3冊、箱に入った古書4冊、エッセイや自己啓発本などの本が7冊、もう使うことはない高校入試の問題集5冊、オタク趣味の本が8冊、漫画35冊の合計81冊を買取に出した。イスラエルによる虐殺を未だ止められていないことへの無力感や絶望感がこの程度のことでなくなることは決してないけど、少しでもパレスチナの人達への支援になればと思う。

2024/08/07 Wed.

 漫画を作る作業。ひたすらCLIP STUDIOで文字を打ち込んだ。

2024/08/08 Thu.

 今日も2時間超草むしり。道路に面した所だけだけど、除草剤でも使ったかのようにきれいになったと自画自賛している。
ヤッケまでびしょびしょになるほど汗をかいて、水をがぶがぶ飲んで塩分タブレットをかじりながら冷たいシャワーを浴びて、エアコンの効いた部屋で辛いレトルトカレーを食べた。最高の夏という感じ!

2024/08/09 Fri.

 Twitterで、高島鈴さんと眞鍋せいらさんのスペース「こじらせデミロマRadio」を聴いた。すごく良かった! 私自身はデミロマかどうかいまいち分からないけど(そもそも恋愛対象の性別すら分からない自称クエスチョニング)、マイノリティの生きた会話を聴けることがこんなに素晴らしいものだとは思わなかった。「恋愛」といえばシスヘテロの男女のものが前提とされやすい世界でこうしたスペースがあること自体に、「『恋愛』の話題って私にも開かれているものなんだ!」と自分の存在が認められたような心強さや安心感があってびっくりした。これは今後不安を感じた時の支えになるに違いないと思う言葉がいくつもあって、メモも取った。「自分がそういうセクシャリティであることに実績は関係ない」「自分がそうだと思ったらそうで良い」「証明しなきゃいけないものではない」

2024/08/10 Sat.

 精神科の診察。一人暮らしをしたい旨を話すと、駄目とは言われなかったので自分の良いように解釈した(多分大丈夫…)。「働いて収入を得た場合、障害年金の判断がどうなるか分からない」とは言われたけど、それは自分もずっと考えていたことだったので、「どうせ老後も年金だけでは暮らせないし、だったら少しでも働けるかもしれない方に賭けたい。ここだと車が運転できないと仕事にありつくのが難しいけど、都会なら仕事が長続きしなくても別の仕事がまたすぐ見つかる」と答えた。通院の頻度はここの所ずっと1ヶ月半に1回くらいなので、転院せず引き続きこの精神科に通っても良いそうでありがたかった。帰省の口実にもなるし。
 去年の今頃の日記を読み返すと「”普通”になることを目標に治療を頑張るのはもう疲れた」と言っていて、今は「”普通”になれないなりに望む生き方に近い生活を送りたい」みたいな感じになっているので、その変化がとても嬉しい。十年治療しても自分が理想とする「普通」になれないなら、もう自分にとっての「普通」を受け入れるしかない。

2024/08/11 Sun.

 きょうだい達が帰省してきてくれた。元気そうな二人に会えて、姉はとても嬉しい!
 昨日スーパーで買ってきた地元産のブルーベリーを使って、タルトを作った。パート・シュクレを焼いて、カスタードクリームを作って敷き詰めて、ブルーベリーを乗せて、ナパージュを塗って完成。パート・シュクレは型から外す時によく崩してしまうけど、今日は型にちゃんとバターを塗っておいたのできれいに取り外せた。我ながらおいしくできて満足。

週間日記(2024/07/29-08/04)

2024/07/29 Mon.

 カット済みのすいかを買ってきて食べた。すいかは大きく切り分けてかぶりつくのが一番おいしい食べ方だと思っていたけど、一口サイズに切ってあるのも食べやすくていいな。
 一人暮らしを始めるにあたってどうせ庭の鉢植え達は枯らすなり譲るなりして全て手放すのに、毎日せっせと水やりを続けている。精神科の診察で主治医の先生にオッケーをもらうまでは一人暮らしをすることは確定ではないし、近所に住む祖母にまだ勘付かれないようにするためにも普通に世話をしていないと、と自分に言い聞かせている。畑のさつまいもの葉が随分茂ってきて、今年も(私の畑にしては)豊作が見込めるんじゃないかと期待が膨らむ。これを掘り上げたら引っ越したいと思っているけど、どうなるかなあ。真夏の引っ越しは大変だし、かといってある程度は期限を決めておかないといつまでも延び延びになってしまうかもしれないしで、一人暮らしが実現するなら10月に引っ越したいと思っている。誕生日を一人暮らしの部屋で迎えられたらさぞ嬉しいだろうという目論見。

2024/07/30 Tue.

 歩いて出かけたら、景色がすごく夏らしくて良かった。田んぼの稲が青々と育っていて、空も山も色が濃く、川の水面がきらきら光っていた。隣町の公民館の掲示板には、今年の花火大会のポスターが貼ってあった。
 漫画の続きを描くのに、デジタルで進捗管理ができたら便利だろうと思いNotionと格闘してみたものの、2時間も無駄にしてしまった。関数の欄には「910%」とか「falsefalsefalsefalsefalse」とか、見たことのないエラーが表示され、やっぱり私にはこの便利なツールは使いこなせないなあと思い知らされた。でも、忘れた頃にまた無謀な闘いを挑むんだと思う。

2024/07/31 Wed.

 ペヨーテ4号(以前購入した、4個目のペヨーテ)の花が咲いた。
 桃をまるごと使ったタルトを作った。砂糖入りの甘いタルト台にクレームダマンドを絞り出して焼いて、種を取り除いて皮を湯剥きした桃にカスタードクリームを詰めてタルトに乗せ、ナパージュをかけて完成。母に好評で嬉しかった。
 夕方、久し振りに庭の草むしりをした。暑くてたくさん汗をかいたけど、やっぱり草むしりは楽しい。

2024/08/01 Thu.

 昨日の草むしりが楽しかったので、今日は朝から2時間庭仕事をした。鉢植えと畑に水をやって生い茂った雑草を引っこ抜き、枯れた花柄や伸びすぎた茎を剪定し、さつまいものつる返しをしたり、ボイセンベリーの枝を誘引したり。イグサ ラセンイの鉢に随分伸びたイネ科らしき雑草の花が咲いていると思ったら、よく見るとイグサの花だった。初めて見た。たくさん日差しを浴びて、着ていた服が重たくなるほど汗をかいて、大きな水筒いっぱいに入れた冷たい緑茶を飲み干し、塩分補給タブレットを食べ、うんとぬるくしたシャワーを浴びて着替えてさっぱりして、凍らせた甘いコーヒーを砕いて牛乳をかけたものを食べた。むしょうに「生きてる!」という実感があって、有意義な時間だった。

2024/08/02 Fri.

 玄関に置いている、ニチニチソウの寄せ植えとアズーロの鉢が花盛り。猛暑と適当な水やりにも負けずに小さな花をたくさん咲かせていて、手入れも特にいらないので楽で良い。
 漫画のプロットをある程度作ったので、CLIP STUDIOで四コマ枠に文字を入力する作業に入った。このソフトには機能がたくさんあるはずなのに、全然使いこなせていない。まあ、そのうちにと思っている。

2024/08/03 Sat.

 桃のタルトを作った残りの卵白で、ブルーベリーのシフォンケーキを焼いた。使ったブルーベリージャムは、冷凍しておいたブルーベリーで適当に作ったものだけど、レモン果汁を多めに入れたので私好みの甘酸っぱい味になっておいしい。ケーキもふわふわに焼き上がっておいしかった。

2024/08/04 Sun.

 本の読める店fuzkueさんのオンライン読書会「同時に読む会」に参加した。zoom越しに参加者全員でそれぞれガブリエル・ガルシア=マルケスの『百年の孤独』を読むというもので、これがすごくおもしろかった。時々zoomの画面を見ると、カメラをオンにしている人達が読書をしている様子をリアルタイムで目にできて、みんなも読んでいるんだなあと妙な一体感のようなものがあった。読む時間はまるまる2時間あったけど、こんなに集中して読めたのは久し振りだと思うほどじっくり読むことができた。後におしゃべりできる時間もあって、本について人と話す機会がなかなかないからこれも新鮮で楽しかった。すごく良い午後を過ごせた。

週間日記(2024/07/22-07/28)

2024/07/22 Mon.

 漫画のプロット作り。通信制の大学で学んだ時期の後半と、半分自活計画(一人暮らし)について考えている今に至るまでをネタにした。夢中で取り組めて嬉しかった。

2024/07/23 Tue.

 読みたい本、気になる本のリストをUpNoteに作った。ジャンルごとに分類すると、自分が興味のある分野がひと目で分かって良い。私はこういうおもしろそうなものに興味を持てる私が好きだなあと思えた。ジャンルは以下の通り。

 日本文学、海外文学、植物・園芸、薬物・サイケデリックス、文化・歴史、宗教、魔術、心理学・精神医学、自殺、社会・ジェンダー・フェミニズム、生活・実用書・雑誌、書く(ライティング)、エッセイ

2024/07/24 Wed.

 お盆休みの時期に会えるのが楽しみなせいか、二晩続けてきょうだい達が出てくる夢を見た。
 明日明後日は「真夏の本屋巡り2024」を決行するので、その荷造りをした。たかだか一泊二日なのに、どうして荷物がこんなに重くなってしまっているのか自分でも分からない。

2024/07/25 Thu.

 真夏の本屋巡り2024と題して、一泊二日の福岡一人旅。何年か前の夏にも同じようなことをしてすごく楽しかったので、またやってみたいと思っていたのだった。旅費を少しでも浮かせるために、往復とも新幹線でなく高速バスを予約した。大学生の時(約10年前)に帰省だ何だでよく利用していた頃に比べ、びっくりするほど料金が値上がりしている。バス停の椅子はすべてひなたになっていて、直射日光を避けようがなく暑かった。
 行きの高速バスに乗り込むと、窓のカーテンがすべて閉め切られていた。高速道路で窓から見る山々や家々を眺めるのが好きなので残念。自由に開けていいと運転手さんがアナウンスで伝えていたけど、カーテンを開ける最初の一人になる勇気がない。諦めて、乗っている間の半分はぐっすり寝て、もう半分は『百年の孤独』の続きを読んだ。もう随分長いこと読んでいるような気がするのに、まだ五十年分の孤独くらいにしか到達していない。高速道路を降りて一般道に入り、酔うので読むのをやめた。これから何らかの虐殺事件が起こるという、先が気になる部分で中断。
 久し振りの福岡! 大学時代を思い出してとても懐かしい。天神地下街で、行ってみたかったスープストック トーキョーで早めのお昼を食べる。オマール海老のビスクと、豚トロのビンダルーカレーを食べた。おいしかったけど、しばらく汗が止まらなくなった。かわいい雑貨を見たくてマルシェ ド ブルーエ プリュスを覗くと、我が家の猫(ふくちゃんの方)にそっくりな猫が描かれた掛け時計があった。すごくいいなと思ったけど、さすがに今からこのサイズの時計を持ち歩くのもかさばるし、なんなら良い値段もするので今日は我慢。おとなしく地下鉄に乗る。
 都会は本当に、おしゃれでかわいくてきれいな人が多くて驚く。人口が多いからおしゃれな人の数も田舎と比べて相対的に増えるんだろうけど、それにしたって、横顔のシルエットとか肌のきめとか、私と同じヒトとは思えないくらいきれいで慄く。そういう点に注目している自分が気持ち悪いし情けない。どうして肩とか背中とかを露出できるんだ。私も腹部が出てはいるが出してはいない。せっかく街中に行くからと浮かれて手指の爪をグリーンピースのような緑色に塗ってきたけれど、私のような芋ブスが下手なネイルもどきをして、誰かに笑われたり馬鹿にされたりしているんじゃないだろうかと被害妄想が膨らむ。面と向かって容姿をからかわれる中学校はとうの昔に卒業したのに。恥ずかしくていたたまれなくて、とにかくネイルを落としたい。誰も私のことを気にしてなんかいないのに。そして、汗をだらだらかいている私に比べて、涼しげな表情をしている人の多いこと。そうでない人、私と似た状況にある人もこの暑さだから少なくはないはずなのに、汗ひとつかいていないかのように澄ました人ばかりが目につく。ああ嫌だ、私はめいっぱいおしゃれを楽しんでいる人のファッションが視界に入る度に嬉しくなりたいだけなのに、なんで自分なんかと比べて劣等感をこじらせているんだろう。
 地下鉄の中でうじうじしつつも、六本松駅で降り、六本松421の中にある蔦屋書店を覗く。蔦屋だなあという感じ。行ってみたい本屋さんの開店時間まで時間を潰すべく、科学館に入ってみた。障害者手帳で無料。夏休みなので子どもや家族連れでごった返している上、筋金入りの文系にはあまり興味の持てない内容だったのですぐに出てきてしまった。科学館に図書館のようなスペースがあったので、そこで本でも読もうかと思ったものの、「本日動画撮影しています」みたいな貼り紙がしてあり、ごついカメラの準備をしている人達がいるので退散。とにかく涼しい所で座って過ごしたい。足裏やふくらはぎが、日頃歩いていなかった報いを一身に受けている。近くにあるチェーンのカフェを検索してみると、どうやらスタバとシアトルズベストコーヒーしかないらしい。イスラエルによる虐殺に抗議したい以上、スタバと、サブウェイと並んでいるシアトルズは利用したくない。
 開店時間にはまだ早いけど、移動することにした。途中に誰もいない公園があり、日陰になっている椅子に腰掛ける。ベンチというベンチが排除ベンチになっていてむかむかする。ちっせえ人間だなあと行政に向かって吐き捨てたい気分。しかも、ベンチはどれも日陰になっておらず、直射日光に晒されている。ベンチなのに人を休ませようという気が一切ない意地悪ベンチ。私が座った大きな石(多分座っていいやつ)は、いくらかは木陰にあったけど、それでも気温が気温なので特に涼しくはない。
 その辺に個人経営らしきおしゃれカフェがちょこちょこあるので、勇気を出して行ってみることにした。入り組んだ所にある分かりにくい入り口を探し出し、中に入ると、いかにも洗練された都会の人というようなさわやかな店員さんとお客さんが語らっている。田舎の芋としてはただただ臆するばかりだけど、ドアを開けた以上「やっぱり帰ります」などと言う度胸があるはずもなく、おどおどしながら席へ案内してもらった。店内にはコーヒーのすごく良い香りが漂っていて、この香りを嗅げたから勇気を振り絞ったかいがあったなと思えた。メニューを見る限りコーヒーだけを扱っているようで(コーヒー屋さんだからそれもそう)、コーヒー以外の飲み物があればそれを頼もうと思っていたので内心戸惑う。コーヒーは大好きなのに、飲むと高確率でお腹を下しがちなので、賭けに出ざるをえなくなった。でもコーヒー屋さんのコーヒーだから、絶対おいしいに決まっている。腸の薬は市販薬を3種類持ち歩いているから、いざという時きっとどれかは効くはずだ。浅煎りの水出しアイスコーヒーを注文した後に、デカフェのコーヒーもメニューにあることに気付いた。しまった。店内は、常連なのか顔馴染みらしきお客さん達がカウンターで店員さんと親しげに話していて、紛れ込んだよそ者としてはただただ萎縮するしかない。自分のこういう卑屈さがみじめでならない。でも運ばれてきたコーヒーはおいしかった。酸味が強く、コーヒーではないような感じさえする。おすすめの飲み方だというのでシロップを加えてみると、コーヒーの苦みはうっすらありながら、甘酸っぱいような味の不思議な飲み物になった。せっかく来たのだからと、お店オリジナルのドリップコーヒーも購入した。
 おしゃれコーヒーを飲み干し、今回の本屋巡りで一番行きたかった店といっても過言ではない、「本と羊」さんへ。サイトにあった「『誰かの背中を少しだけ押せる』ような本をセレクトしています」という紹介文がとても素敵で、是非とも訪れてみたいと思っていた。明るい水色のドアがとてもかわいい。お店のSNSを見たら、お店の方がコロナにかかり療養期間が明けたばかりとあったので、さっきドラッグストアでヴィックス メディケイテッド ドロップを買っておいた。客とはいえどこの誰かも分からない人間から飲食物を押し付けられるのはありがた迷惑じゃないだろうか、かえって気を遣わせないだろうかとすごく迷ったけど、このご時世に安心して立ち寄れる本屋さんを営業してくださっていることへの感謝を伝えたくて、勇気を出した。気になったZINEを2冊購入し、「ご迷惑でなければ…」とごにょごにょ言いながらドロップを渡すと、喜んでくださって本当に嬉しかった。お店の方は気さくな優しい方で、少しお話しできて楽しかった。本が好きな学生さんを支えるためという募金箱があったので、これまた素敵だと思いささやかな額だけど募金した。後でお店のSNSを見ると、私が渡したドロップをかわいい羊の人形と一緒に写真を撮って、SNSに投稿してくださっていた。自分がなけなしの勇気を振り絞って行動を起こした結果喜んでもらえるというのは、こんなに嬉しいことなんだと思えた。人に優しくして喜んでもらえるって本当に嬉しい。嬉しすぎて投稿をスクショした。これからも勇気を出して誰かに優しくしようと思えたから、本当に背中を少しだけ押してくれる本屋さんだった。
 六本松駅に戻って地下鉄に乗り、薬院大通駅で降りる。薬院駅とは別物らしいことを今になって知る。駅から10分ほど歩いて、「くらすこと」へ。たかだか10分程度となめていた。脚が疲れているのでやたら遠く感じるし、たった10分の間に腕が日焼けした。晴雨兼用の折り畳み傘じゃなくて、ちゃんと日傘専用のものを持ってくれば良かったかもと後悔。くらすことの店内は、「丁寧な暮らし」ってきっとこんな感じなんだろうなと思うような空間だった。2階の書店で、気になっていた漫画『家が好きな人』(井田千秋、実業之日本社)を買い、3階の雑貨販売とギャラリーも覗く。丁寧な暮らしここに極まれりといった雰囲気だった。素敵な品物ばかりだったけど、値段を見る勇気はない。
 薬院駅まで迷わず歩けるか少し怪しかったので、さっき来た道を戻って薬院大通駅に行く。再び地下鉄に乗り、今度は博多と中洲川端で乗り換えて箱崎宮前駅で下車。箱崎「ぐう」ではなく箱崎「みや」らしい。さあこれから12分、駅からブックス キューブリック箱崎店まで歩くぞという時に、スマホに「今から猛烈な雨が降ります」という旨の通知が来た。今の今まで晴れていたのに、夏はこれが困る。幸い、目的地に着く直前に降り出したので、あまり濡れずに済んだ。日傘専用じゃなくて、晴雨兼用の傘を持ってきていて良かった。『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』(三宅香帆、集英社新書)と、明日の朝ごはん用にパンを3個購入。チーズカレーパンと、紅茶葉入りのメロンパンと、レモンクリームとクランベリーのパン。おいしそうだから欲張ってしまった。
 パンを潰さないように気を配りながら、書店からすぐ傍の箱崎駅へ。JR鹿児島本線で千早駅に向かい、駅構内のレガネットで晩ごはん用に小さい味噌カツ丼とサーモンのお寿司、野菜生活とお茶を買った。せっかく旅先だからと、欲望に忠実に今食べたいものを買った。もう足が疲れすぎているので、夜はホテルの部屋でのんびり食べたい。西鉄千早駅から西鉄貝塚線に乗り、名島駅で下車。今夜泊まるホテルCRYSTAL & RESORT FUKUOKAは大きな建物で、これまた大きな新宗教の施設のすぐ隣にあった。私の地元にも施設がある宗教で、窓には「お気軽にお立ち寄りください」と貼り紙がしてあった。ホテルの内装は、サイトで見ていた通り独特だった。薄いピンク色の壁には天使や花が飾られ、赤いビロードのようなソファには金色の猫脚が付いている。おもしろがって部屋の写真を撮って少し涼んだ後、近くのローソンへ行って除光液とアイス、リポビタンフィールを買った。部屋に戻って晩ごはんを食べるも、お寿司に醤油が付いていないことに今気付いた。うかつだった。グリーンピース色のネイルを落とし、シャワーを浴びて、レモン味のソフトクリームを食べ、精神科と皮膚科の薬を飲んで、荷物を整理して、歯を磨いて寝る。とにかく足が疲れたので、持ってきためぐりズムの足に貼るシートを貼ってみたけど、貼るなり秒で剥がれた。本当に貼るために作られた製品なのか疑わしくなるほど剥がれやすく、寝返りも打てないのですぐ剥いだ。大通りに面しているせいか、夜でも車の音がうるさい。救急車やパトカーのサイレンが鳴り響く。なんなら、部屋のエアコンまでもがごうごうと音を立てて耳につく。それでも、疲れていたのでぐっすり眠った。

2024/07/26 Fri.

 真夏の本屋巡り2024、二日目。9時過ぎにホテルをチェックアウトして、名島駅から西鉄貝塚線に乗り、貝塚駅で乗り換え。福岡市地下鉄箱崎線へ天神に向かう。往路で通るであろう改札口の近くのコインロッカーに、重たいリュックサックを預ける。貴重品を入れたサコッシュと、エコバッグ代わりの大きいトートバッグで天神地下街をうろうろする。雑貨屋さんでかわいい生活雑貨を見るのは楽しい。途中でてんちかの積文館書店の前を通ったので、一応そこにも入ってみた。
 ソラリアステージのINCUBEで、我が家のアイドルとらちに似た猫の図柄のコースターがあったので、それを買った。都会はおしゃれな人ばかりで慄くけど、INCUBEの化粧品フロアでは何も買わなかったし、ほとんど素通りしてろくに見もしなかった。顔に塗る粉や液を買うなら、そのお金で本を買いたいと思って、そういう自分のことは嫌いじゃないと思えたことが少し嬉しかった。自分の顔に色を塗り足した所でたかが知れているし、化粧品や基礎化粧品を駆使すれば整った顔になれるような素質のある顔じゃない。-100が-80になった所で0にはほど遠く、+の数字になるなど不可能だ。だったら本に投資した方が、私にとってはきっと良い。もちろん、なんだかんだ理屈を捏ねても、かわいい女の子やきれいな女の人達がコスメ選びを楽しんでいる空間に、妖怪のような自分が足を踏み入れるのは気が引けすぎて無理というのも大きい。
 お昼はソラリアステージのちゃぶや咖喱魚で野菜スパイスカレーを食べた。カラフルな野菜のおかずが4種類と、揚げた野菜がたくさん乗っている。自分では作れない味の、スパイシーなのに辛すぎないおいしいカレーだった。私は自分で思っていた以上にカレーが好きなのかもしれない。セットで注文した和紅茶のアイスティーも、あっさりした甘さでおいしかった。
 一駅分でも歩きたくない暑さと、体力温存のために、地下鉄に乗って赤坂へ移動した。ブックス キューブリックけやき通り店まで歩く。徒歩8分の道程が、気温の暑さと日差しの熱さでやっぱり遠く感じられた。通りすがりの男子グループが「あっつ、まじえぐい」と呟いていたのが妙におもしろかった。日傘の柄に取り付けるクリップ付きの扇風機を使っている人を見かけて、そんなアイテムもあるのかと驚いた。華奢なサンダルで歩いている人もいて、都会は徒歩移動が多いだろうにそれでよく歩けるものだと感心した。けやき通りは、街路樹としてこんな高さの樹もありなのかと驚くほど背の高いけやきがたくさん植わっていて、まさしくけやき通りだった。歩道のほとんどは木陰になっていて涼しく、東京で木を伐るだのなんだの喚いている政治家はなんて馬鹿なことを考えているんだろう。ブックスキューブリックでは、前から読んでみたかった『生きのびるための事務』(坂口恭平、道草晴子、マガジンハウス)を買った。
 再び地下鉄に乗って天神に戻る。次はジュンク堂書店福岡店へ。さすが大きい書店だけあって専門書が充実していて、心理士になる夢を諦めていない時に来ていたら買い込んでいたであろうと思われる本がたくさんあった。未だに、書店へ来ると心理学の棚を確認してしまう癖が抜けない。植物に関する棚もきちんとチェックして、『観葉植物の文化誌』(マイク・マウンダー、原書房)を買う。母からLINEが来て、事故のため帰りの高速道路が上下線とも通行止めになっているという。出張から帰る母と途中で合流しようということになり、予約していた帰りの高速バスをキャンセルして新幹線を予約した。
 足が疲れた。足さえ疲れていなかったらジュンク堂をもっとじっくり眺めていた所だったけど、もうとにかく疲れてしまって、歩き回る元気がない。どこか涼しい場所で、冷たい飲み物を飲みながら座って休みたい。でも、この時間帯だからカフェはどこも人でいっぱい、さあどうしよう。岩田屋の前を通りかかると、文喫の看板が見えて、これだと思った。2時間1100円の料金を払って、おかわり自由の冷たい煎茶を啜りながらゆっくり休憩した。有料ブース内は冷房が効いて寒いくらい涼しく、静かに座って休めて天国だった。『魔術師列伝──魔術師G・デッラ・ポルタから錬金術師ニュートンまで』(澤井繁男、平凡社)があったので読む。期待したファンタジックな世界観とはまったく異なる、ヨーロッパの歴史書といった内容と語り口だった。文章が頭に入ってこないので、本を読むふりをしてうとうとと舟を漕いだ。
 岩田屋のきらびやかな化粧品フロアは、日光に晒されたモグラやみみずのような体で逃げるように後にした。本当に化粧品を買うことが目的なのだろうかと疑いたくなるような振る舞いや身なりの高齢男性が、ブランドものの化粧品を扱うお店の若い女性に親しげに話しかけていて、Twitterでたまに見かける美容部員さんの愚痴はこういう場面で発生するのだろうなと思った。多分こういう化粧品のブランドが顧客として想定している主な属性(30代前半の女性)だけは当てはまる自分でも己の醜さを恥じて到底近付けもしないのに、デパートの美容部員さんに無料で接待してくれるキャバクラのように接する中高年男性の心臓の毛深さ、神経の図太さには舌を巻く。もちろん、褒めてはいない。
 文喫でいくらか体力を取り戻したので、15時開店の「本のあるところ ajiro」に移動。親不孝通りという場所にあるらしい。『パーティーが終わって、中年が始まる』(pha、幻冬舎)と『モトムラタツヒコの読書の絵日記』(モトムラタツヒコ、書肆侃侃房)を買った。
 朝に見かけて買わずにいた、猫の形の花瓶をやっぱり買おうと思い、天神地下街のBIRTHDAY BARを再び訪れた。ふくちにそっくりなそれを買い、ほくほくしながらコインロッカーでリュックを回収。地下鉄に乗って博多へ向かった。
 博多バスターミナルの紀伊國屋書店も覗きはしたものの、直前にどこかの紀伊国屋書店が歴史改竄主義のヘイト教科書をポップ付きで面陳しているというツイートを見かけた所だったので、じっくりは見なかった。ほとんど歩いて通り過ぎたような感じ。荷物も重いし、とにかく疲れているので、カフェ・ド・クリエでレモンスカッシュを頼んで座って飲んだ。乾いた喉にしみ渡るようだった。2階のブルーブルーエも眺めて、博多駅に戻る。両親や祖母へのおみやげを買い、自分の晩ごはん用に駅弁を買い、博多駅発の新幹線に乗り込んだ。早めにホームに並んでいたから座れたものの、高速道路が通行止めになったからか、指定席の乗車率は100%で、自由席にも座れない人がいるほど混んでいた。その後、母と合流して帰宅。
 家に帰ると心底ほっとした! 猫達が伸び上がって出迎えてくれて嬉しい。ふくちが私の匂いをくんくん嗅いでいた。駅弁は鶏そぼろごはんとチキン南蛮が入ったものを買ったけど、そぼろは味がしなかったし、チキン南蛮は宮崎県民が激怒しそうな味だった。おでかけもすごく楽しいけど、家も家で居心地が良い。荷解きやお風呂、寝る支度を済ませて自分のベッドに潜り込むと、帰ってきたなあと安心できた。私は一人暮らし先のアパートなりマンションなりの一室で、こんな風に帰巣本能が満たされる住みかを作り上げることができるんだろうか。

2024/07/27 Sat.

 両脚が筋肉痛。二日続けて15000歩歩いたので、運動不足の身にはなかなかな負荷だった。それでも安心できる寝床でぐっすり眠ったので体力気力も回復し、洗濯物をたくさん干して、家じゅう掃除機をかけ、あちこち片付けて、メイクブラシや基礎化粧品の旅行用小分けケースを洗い、家の中をせっせと動き回ってすっきりさせた。その後は机に向かって、昨日一昨日の旅行の日記を書いたり、Excelに出費記録をつけたり。
 昨日買った2冊のZINEを読む。はっさくさんのZINE『日記を読めば大丈夫』を読んだ。私と年齢が近いらしい方が書かれている日記本で、優しく穏やかな文章と雰囲気のある写真がすごく良かった。一昨日訪れた書店「本と羊」さんのことも書かれている。「薄い膜」というエッセイには特に共感した。私は自分が他者と関わることについて「着ぐるみを被るように、猫を被ってしまう」と考えていたけど、なるほどこういう表現もあるんだと思い、人と親しくなることへのこうした悩みは自分だけが抱えているものではないのだと安心した。それから、夏森かぶとさんのZINE『本のある生活』も読んだ。私は書店員という仕事に密かな憧れを抱いているから、実際に書店員として本屋さんで働いている方の本とのリアルな関わりが読めておもしろかった。人から借りた本はどうも頭に入ってこないこと、疲れている時に読みやすいのが日記本ということなど、確かにそうだなあと頷きながら読み進めた。今の私は本を一冊読み切ることのできるような読書用の体力(?)があまりないので、こういう時にZINEは手に取りやすくてありがたい。書いた人の生活や考えに触れて、ああこの人もどこかで生きているんだと心強さのようなものを覚える。ZINE、いい文化だなあ。
 畑の枝豆がいよいよ収穫できそうだったので、6株とも引っこ抜いて茹でた。採れたて、茹でたての自家製枝豆は豆の味が濃いような感じで、なかなかおいしかった。家族もぱくぱく食べてくれた。枝豆は初めて育ててみたけど、思ったより虫もつかなかったし、世話も簡単で育てやすい。豆類自体育てたことがなかったから(観賞用のスイートピーくらい)、新鮮でおもしろかった。
 夜は、昨日買った『生きのびるための事務』を読んだ。漫画形式だから読みやすくて助かる。素敵な生き方だなあとしみじみ思った。私も「こんな風に生きていきたい」という漠然としたイメージだけは持っているけど、どうやればその理想に辿り着けるかはさっぱり分からず、途方に暮れている節がある。でも、この本を読むと、なんだかんだ良い方向に進めるんじゃないかという前向きな気持ちが湧いてくる。さっそく、明日にでもノートに今と未来の一日の過ごし方を書いてみようと思う。

2024/07/28 Sun.

 『家が好きな人』を読んだ。どのページのイラストも、それぞれの登場人物の暮らし方もすごく素敵で、一人暮らしが楽しみになる本だった。一人暮らしへの不安が紛れる。それから、『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』も読み始めた。この本はTwitterで話題になり始めた時から気になっていたのだけど、無職の自分が読んではいけないのではないかと変に気が引けていたのだった。読み始めると、おもしろい! 読書という趣味がこの国の人々にどう普及していったのか、そしてなぜ現代人は本を読めずにいるのか、なるほどと納得がいく。新書という形をこの頃はほとんど読んでいなかったけど、手に取りやすいし読みやすくていいものだなあ。

週間日記(2024/07/15-07/21)

2024/07/15 Mon.

 録画していたテレビ「岩合光昭の世界ネコ歩き」を流していたら、ふくちがテレビ台の上に陣取って、時々テレビ画面を見ていた。猫としての正しい振る舞いを学んでいるのかもしれない。
 2020年の日記を見返したら、楽しそうな内容が書かれた日があった。

2020.09.28 Mon.

 バイト。ハーブがたくさん入荷してきた。スペアミント、ペパーミント、アップルミント、パイナップルミント、イングリッシュミント、オーデコロンミント、グレープフルーツミント、ストロベリーミント、オレンジミント、バナナミント、ジンジャーミント、モロッカンミント、モヒートミント、レモンバーム、レモングラス、レモンバーベナ、ローズマリー、タイム、ディル、オレガノ、クレソン、セージ、イタリアンパセリ、チャイブ、バジル、シナモンバジル、ルッコラ、フェンネル、マジョラム、カレープラント、レモンマリーゴールド、セロリ、パクチー、パンダンリーフ、ハイコショウ(這胡椒)など。初めて見るものもあってすごく興奮した。モロッカンミントを買ったので、そのうちミントティーに挑戦してみたい。

 これだけの種類のハーブを一度に目にする機会なんてそれまでの人生でなかったから、本当に、ものすごくテンションが上がっただろうことは想像にかたくない。なんなら、園芸店に2年ちょっと勤務した後の自分でも、ハーブがたくさんあるのを見るとやっぱり浮かれてしまう。名前を聞いたことのない、手持ちの図鑑に載っていないハーブまでぽんと目の前に出されたら、品出ししながらにやにやするのをどうしたって抑えられない。この時に買ったモヒートミントは相変わらず鉢に植わっていて、勝手に生えてきたねじ花と共存しながら爽やかな香りの葉を茂らせている。ときたまハーブティーにしたり、湯船に浮かべたりして楽しんでいる。それにしても、この頃は手書きでノートに毎晩書いていたらしくて偉い。しかも、「今年読んだ本」のページを見ると一年間に本を20冊以上読んだとあった。この頃はまだ本を読みたいように読めていたのか。昔は息をするように自然に活字を楽しめていたのに、今では読書するのにいくらかの気力や集中力がないと難しくなってしまっている。本の虫と評されることが最高の褒め言葉だと思っていたのに、悔しいなあ。前向きに考えれば、この4年間で読書のペースは落ちたものの、園芸店のバイトのおかげで植物を育てるスキルは各段に上達したので、良い変化もあったのだと納得することにしたい。

2024/07/16 Tue.

 四コマ漫画の続きを描きたくて、自分がこれまで書き散らしてきたものの中からせっせとネタを集め、プロットを作った。Twitterのアーカイブ、日記、手帳の中から使えそうなネタを拾い出し、それを元に四コマ(八コマ)ずつのストーリーを考えていく作業は、パズルのようで楽しい。ところが、描きたいできごとをまだ全て話にし終えていないのに、ページ数がかなり多くなってしまった。この量を一体誰が描くんだろう。

2024/07/17 Wed.

 観葉植物の水やりと手入れをした。フォッケア・エデュリスの蔓が伸びていたり、パフィオペディラムに新しい葉が出ていたり、ペヨーテに蕾がついていたりと、いつの間にか変化が起きていておもしろい。一人暮らしを始めるに当たって、今持っている観葉植物の大半は手放すつもりでいる。だから本当は枯らしても問題はないはずなのに、水やりをさぼったゆえに葉がしんなりしたり、しわしわになっていたりするのを見ると、つい慌てて水をやってしまう。どうしても連れて行きたい少数精鋭の鉢を除いて他はジモティーで人に譲ろうと考えているけど、アプリでのメッセージのやりとりが面倒くさい。枯らして捨ててしまえばそのやりとりはしなくて済むけど、さすがにそれは気乗りしない。それぞれの植物に思い入れがあったり、「いいな!」と思って購入したりしてきたのだから、共に実家で暮らしてきた彼ら(植物)への義理という意味でも、なるべく欲しいと思ってくれる人に引き渡したいと思っている。猫達と離れるのが一番寂しいと思っていたけど、植物と別れるのも思っていた以上に寂しいものなんだなあ。
 引っ越し先の物件探しをしたり、就労移行支援事業所について調べたりもした。少しでも無理のない働き方をしたいから、就労移行支援を通した方が、いきなり普通の職場でパートとして働くよりは良い気がする。自分がどういう仕事ならできそうか、どういう仕事をしたいか、考えられる条件もリストアップしておこう。

2024/07/18 Thu.

 部屋のインテリアについて考えるのが楽しい。ピンク色のかわいいカーテンをネットで見つけて、自分の部屋くらいうんとかわいくしても良いよなと思いちょっと惹かれたものの、ピンクのカーテンは防犯上よろしくないらしい。カーテンの色くらい好きにさせてくれ、ピンク=女性なんてステレオタイプな決めつけにも程がある、とやり場のない怒りが込み上げてくる。結局、今の所は無地のブルーのカーテンと、芝生のような緑色のラグが欲しいなという結論に至っている。可能なら、アイボリーのフェイクレザーのコンパクトソファも欲しい。実際購入する段になれば引っ越しの予算と相談しながらにはなるけど、こうやって想像を膨らませる分にはただだし。

2024/07/19 Fri.

 予約していた美容室へ行き、パーマをかけてもらった。前回よりさらに強いパーマにしてもらった所、本当にくるくるの仕上がりになった。鏡を見る度、自分の頭じゃないようで愉快な気分になる。さらさらつやつやのストレートヘアや異性にウケの良い髪型こそが良いのだという世の中のルッキズムに晒されてきたから、いわゆる「モテ」とはかけ離れているであろう自分の今の髪型を見ると、なんだかすごく気が楽というか、若い女性が強制的に上がらされる土俵から降りることができたような、とにかく清々しさがある(こういう髪型が非モテの象徴とかではなく、あくまで私が思う「モテるとされている」髪型ではないという意味)。向かい風に晒されながら美容室から帰ってきた時には、きちんとセットされたはずの頭はどこへやら、とてもヘアスタイルとは言い張れないような歪なシルエットになってしまったけど、それでも構わない。誰に言われた訳でもない、私がいいなと思った髪型を私が選んだというのは、私にとってはかなり重要な気がする。家族からの評判は今ひとつだけど、別に家族にモテたくて髪をいじる訳じゃないし、この髪の持ち主たる私が満足しているんだからこれでいい。
 近くのスーパーまで足を延ばして帰る途中に、ふうせんかずらの実を見かけた。目にするのが久し振りだったのでなんだか懐かしく、涼しげな黄緑色の風船がいかにも夏という感じを思わせた。家までの20分の道程がとにかく暑くて、日傘を差していても次から次に汗が流れた。来週予定している「真夏の本屋巡り2024」を取りやめようかと一瞬ためらうくらいには暑かった。取りやめないけど。
 晩ごはんにカツカレーを作ってみた。とんかつも衣が剥がれずさくさくに揚がって、カレーも好きなルーを使ったのでちょうどいい辛さで、自分好みのおいしいカツカレーになった。髪と違ってこちらは家族からも好評で嬉しかった。

2024/07/20 Sat.

 Twitterで知った、「TIDE 瞑想と睡眠」というアプリを昨夜インストールしてみた。寝ている間に睡眠の質を点数化してくれるそうで、セットして寝たところ、96点という数字が出た。睡眠の質という点では今の私には必要ないアプリなのかもしれないけど、ちゃんと寝て良い点数を叩き出すのを目標とすることで、リベンジ夜ふかしを防止するのに役立つかもしれない。
 四コマ漫画のプロットの続きを作った。園芸店でアルバイトをしていた時のエピソードを漫画のネタとしてまとめてみたら、我ながら結構頑張っていたんだなと思えた。苦手なことややったことのないことに挑戦したり、色々考えたり、結果として辞めることにはなったけど、良い経験ができたと思う。

2024/07/21 Sun.

 熊本市内に出かけた。家を出て車に乗り込む時に、窓からふくちがこちらをじっと見ていて、ものすごく後ろ髪を引かれた。寂しい思いをさせるかな、私だけ留守番していようかとも思ったけど、5分ほど経った後にペットカメラで様子を見てみたら、窓辺のお気に入りの場所でいつものように気持ち良さそうにぐうぐう寝ていた。ひと安心。
 三年坂の蔦屋書店に、私の大好きな本『布団の中から蜂起せよ アナーカ・フェミニズムのための断章』と『庭仕事の真髄 老い・病・トラウマ・孤独を癒す庭』がそれぞれの場所に面陳列されていて、かなりテンションが上がった。さらに、これまた大好きな永井荷風の『断腸亭日乗』と太宰治の『晩年』が岩波文庫で新たに刊行されていて嬉しかった。買おうかすごく迷って、一応同じ作品を既に持っているのだからと今日のところは我慢した。
 帰りに寄ったサービスエリアで、ラズベリーとレモンのジェラートを買って食べた。甘酸っぱくて爽やかでおいしかった。