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週間日記(2025/09/22-09/28)

2025/09/22 Mon.

 お弁当を作る。中身はアスパラ肉巻き、卵焼き、きんぴら、小松菜ごまあえ、ふりかけごはん。卵1個で作る卵焼きが、今日はいつもよりきれいにできて嬉しい。
 就労移行支援で、療育部門からの依頼業務を終わらせた。その後、スタッフさんとの実習と実習報告会の振り返りがあった。実習報告会は福岡県内の6つの事業所をオンラインで繋いで行われたので、Zoom越しに90人くらいの人が聞いていたことになるらしい。恐ろしい話だけど、向こうの顔や人数が目に見えなかったのでいまいち実感が湧かなくて助かった。先日の実習報告会に点数を付けるとしたら何点かと訊かれたから、発表をした時点で百点満点中120点だと答えた。以前の自分ならああして人前で発表するなんて絶対に考えられなかったのだけど、その頃の様子をスタッフさんにいまいち伝えきれていない気がする。大学生の頃は、グループワークやスライド発表がある講義はどんなに興味があるものでも受講しなかったし、ゼミで発表しなければならない時は必ず頓服薬を飲んでいた。その後実家に帰ってからは近所の人が怖くて庭に出るのも怖かったし、知り合いに会うかもしれないという恐怖でスーパーに行くのにも強い不安が付き纏った。そんな私がなんだかんだを経て人前での発表をやってのけたというのは、私が鉄棒の逆上がりや縄跳びの二重飛びをしたというのと同じくらいには物凄いことなのに(いずれも一切できない)。
 午後は、オンラインで行われる障害者採用の企業説明会に参加してみた。条件としては一般事務の経験者を募集しているとのことだったので私ははなから圏外だけど、「人材」ではなくわざわざ「人財」という当て字をスライドに使っている時点でこちらとしても少し距離を置きたい感じはした。それでも、座ってパソコンを扱う仕事への憧れはなんとなくあるので、別のどこかで挑戦してみたい気はする。仕事内容を見た限り、もう少し社交不安症の症状をましにしないと苦しいと思ったので、久し振りに「治したい」という意欲が湧いた。治さなくても治らなくても楽しく幸せに生きる権利はあると頭では理解しているけれど、治りたいという気持ちを持つことも両立できるはずなので、なりたい状態に少しでも近付けたら良いなと思う。

2025/09/23 Tue.

 就労移行支援。持参した本を読んでも良いかスタッフさんに訊いたらOKとのことだったので、『「他人の目が気になる・こわい」から抜け出す』(松本 一記、吉永 尚紀、翔泳社)を読み、本の中のワークに取り組んだ。
 そのまま天神に行き、パン屋さんでパンとコーヒーの昼食を摂り、バスに乗り込んだ。FUKUOKA EFFECTというガーデニングショップが福岡市西区にあるそうなので、今日はそこに行ってみる。「九州最大級の植物と花」とWebサイトに書かれていたのもあって期待が膨らむ。バスを降りると、大きなアガベがいくつも植えられたドライガーデンが目についた。平日だというのに、お客さんも多い。まずは外の売り場を眺めた。アンティークっぽいニュアンスカラーのトルコキキョウやジニア、コレオプシスの花苗がとてもおしゃれで目を惹く。秋らしいコスモスや吾亦紅、観賞用とうがらしもあれば、ハロウィン用のおもちゃかぼちゃも売られている。夏の名残りで、ハイビスカスや千日紅、エキナセア、ガイラルディアなども咲いている。鮮やかなピンク色のクリスマスベゴニアと、明るい黄色のダールベルクデージーの花苗がケースにぎっしり並んでいてかわいらしい。野葡萄やトクサの苗まで売られていて驚く。オタカンサスやクナウティアといった、名前も存在も知らなかった花の苗もある。ペニセタムやミューレンベルギアなど、ふくちが好きそうなグラス類もある。ハーブ苗も充実。いちごやラズベリー、ブラックベリー、クランベリーなどのベリー類、オリーブ、ジャボチカバ、姫りんご、さんざしなどの果樹もある。盆栽のコーナーもあり、小さな盆栽がたくさん並んでいる。オリーブの苔玉仕立てというものもあった。アガベや多肉植物のコーナーも広く、ドロサンテマム グロボーサムというつぶつぶした変わった葉っぱの多肉植物は、小さいポットながら1株税込5,280円という価格だった。すごい世界だ。植木鉢の売り場もこれまで訪れたどの園芸店よりも数があり、いちごやブロッコリー、あざらしなどの形をした鉢まであった。
 建物の中に入ると、観葉植物や贈答用の鉢植えなどに分けられた色々なコーナーがあり、壁際にはすごい数の胡蝶蘭がそびえ立つように鎮座している。大小さまざまな板付けのコウモリランが壁に掛けられ、あらゆる種類のインドアグリーンが所狭しと並べられている。サボテン類、パキポディウム、アデニウム、ボンバックス、玉ねぎみたいな見た目の蒼角殿もいくつもある。セントポーリアの花もかわいい。店内にはカフェもある。こんな植物に囲まれた空間で飲むコーヒーはさぞおいしいだろうと思ったものの、時間が経つにつれてどんどんお客さんが増えてくるのでぼちぼち撤退することにした。とはいえ迷いに迷ってついに誘惑に負け、真っ赤な葉っぱのアグラオネマ ビューティーと小さな板付けのコウモリラン、エノコログサのような草の穂が描かれた植木鉢を購入した。祖母のアパートにある鉢植えの植え替えを秋に頼まれているので、それ用にかわいい花柄の鉢も買う。植物を買って帰るというのは、本当に愉快な気持ちになる。アグラオネマとコウモリランを大事に抱えてバスに揺られ帰宅。便は1時間に1本程度のようだけど、最寄りのバス停と乗り換えなしで行き来できることを知ってしまった。通うようになったらどうしよう。

2025/09/24 Wed.

 就労移行支援。読書の時間に『ゲリラガーデニング 境界なき庭づくりのためのハンドブック』を読み、広報部の活動で次号のアイデアについての話し合いをした。実習報告会に挑んで多少は度胸がついたのか、話し合いの中で発言することへのハードルがほんの少しだけ下がったような気がする。パソコンで議事録を取る係を担当したら(他にやりたがる人もいないので嬉々としてこればかり引き受けている)、議事録の内容が分かりやすいと褒めてもらえた。
 午後は美容室に行き、色が抜けて明るくなってきていた髪をいつもの暗い焦げ茶色に染め直してもらった。その足で博多駅に行き、丸善と紀伊國屋書店をはしごして社交不安症に関する本を探した。お値段にかなり怯んで迷いはしたものの、これで少しでも症状が改善できてより良い就職に繋がるならという思いで『不安・心配と上手につきあうためのワークブック』(デビッド・A・クラーク、A.T.ベック、岩崎学術出版社)をレジに持って行った。今後も生きていくために何かしらの行動をしている自分に気付いて少し驚く。生きていこうとしていることがかなり嬉しい。
 夜、両親と電話をした。実習報告会で人前での発表をやってのけたこと、その後いろんな利用者さんから声を掛けられて嬉しかったことを嬉々として報告した。学校の教室に友達がたくさんいるみたいな感覚だと父母に話しながら、そんなの一体いつ振りだろうと我ながら思った。中学生以来社交不安症らしき症状が出てきて徐々に人と話すことが減っていったし、中学、高校はクラスから浮いている外れ者同士でつるんでいたから、本当に小学校以来かもしれない。毎朝登校したらクラスメイトにおはよう(ございます)を言って、合間に誰かとちょっとしたおしゃべりをしたりしなかったり、帰る時はさようなら(お疲れさまでした)を言い合う。クラスに馴染んでいる、馴染めている感じ。不思議な感覚だ。

2025/09/25 Thu.

 ぐっすり9時間寝た。休日なのでのんびり朝のコーヒーを楽しもうと思いコーヒーの粉にお湯を注ぐも、なぜかその芳香がない。飲んでみると、苦みも感じられない。どうやら嗅覚がかなり鈍くなっているらしく、醤油の香りも炊きたてのごはんの匂いも分からない。塩味や甘い味などの味は分かるけれど、風味がないので食べ物のおいしさがさっぱり分からなくなってしまっている。風邪っぽい症状もなければ、それらしい心当たりもない。体調は至って普通に元気ではあるものの、人一倍食欲が張っている自覚がある人間にとってこの事態はかなりの一大事だ。おそらく数日も経てば自然に治るのだとしても、食べ物のおいしさが分からないことで確実にメンタルの方に来る。今日一日様子を見て、明日になっても匂いが分からなかったら耳鼻科に行こう。

2025/09/26 Fri.

 就労移行支援には遅刻していく旨を連絡して、耳鼻科に行く。朝一番ではあるけれど、待合室には人が多い。診察で診てもらい、レントゲンを撮ってもらったものの、特に異常はなかった。去年の今頃罹っていた副鼻腔炎でもないらしい。とりあえず鼻炎の薬を出すので、これで治らなかったらまた来るようにとのことだった。
 就労移行支援に遅れて行く。「人が着席して授業などを受けている部屋に途中から入る」という状況に強い不安を感じるので遅刻はしない、もしくは遅刻しそうな時は出席自体を諦めるといった生活を長年送ってきていたけれど、せっかくだから今日は敢えて遅刻からの途中入室に挑戦してみようという気が湧いた。利用者のほとんどが今行われているプログラムの方に意識が向いていたので、部屋に入ってきた私に関心が向くことはほぼなく、安心と拍子抜けがないまぜになった感覚を味わった。当時と今で不安の感じ方が違うこともあるものの、あんなに怖かったはずのものなのに、実はそこまで怖がるべきものではないらしいと思えた。成功体験ではある。自分もプログラムに混ざってスタッフさんの話を聞いていると、ふとコーヒーの香りが漂ってきた(隣にいた利用者さんが飲んでいた)。昨日は全く分からなかったコーヒーの香りを感じられたことが本当に嬉しく、その場で小躍りしたいくらいだった。
 午後、コーヒーの粉を入れている缶を開けてみると、確かに香りがする。まだ万全とは言えないけれど、嗅覚がいくらか戻ってきている! 祈るような気持ちでコーヒーを淹れると、うっすらとではあるがちゃんとその芳香が感じられる。飲んでみると、いつも通りではないものの苦みもある。この調子なら、明日明後日にでも元通りになるのではないだろうか? もう治ったような気がしてきて心底ほっとした。
 今月撮った写真を何枚か選んで小さく印刷して切り取り、手帳に貼ってちょっとしたメモを書き込んだ。楽しい作業だった。
 ふと思い立って自分の誕生日の誕生花を検索してみたら、ゼラニウムとガーベラとあった。子どもの頃に調べた時はコケモモと唐辛子とあって、食べられる赤い実に目がない自分にはぴったりだと思って嬉しかったのに、いつの間にか非常にオーソドックスでありきたりな花に変わってしまっていたらしい。誕生花なんてきちんと定義されたものでもないからこういう変化はあるんだろうけど、ちょっと寂しい。

2025/09/27 Sat.

 バスに乗って、福岡国際会議場へ向かう。バスの窓から、黒と水色の蝶が花壇の千日紅の蜜を吸ってはひらひら飛んでいるのが見えた。ZINEフェス福岡に行き、会場内をうろうろ見て回った。創作意欲に溢れた人達がこんなにいると思うと、なんだかわくわくしてくる。すっかり感化されて、やっぱりいつかはこういう場に売る側として参加してみたいなと強く憧れた。
 夜は、ラテン文化センター ティエンポにフラメンコのライブを観に行った。開場時間より少し早く着いたので、近くのジュンク堂で時間を潰した。レースの白いブラウスと水色のデニム、黒い厚底スニーカーという服装をしていたら、そっくり同じ組み合わせの服を着た人がエスカレーターで前に乗っていてちょっと気まずかった。髪の長さと色も似ていれば、パーマをかけている所まで揃っている。その人は眼鏡こそ掛けていなかったけど、こういうことってあるんだ。ライブの会場に入ると、人が多くてものすごく賑わっている。おっかなびっくりドリンクチケットを提示してオレンジジュースを受け取り、空いている席に座った。ライブはものすごくかっこよかった。フラメンコのことは何も知らず完全に興味本位で来たけれど、これは観に来て良かった。ギターと歌からなる音楽は色々な曲調があって、拍子も分からなければ展開も想像がつかない。クラシック音楽とは全然違う。踊りは、とても力強く迫力がある。階下が心配になるほど(会場はビルの3階だった)、靴底で床を踏み鳴らす音が激しい。手指の動きも独特で、バレエのそれとは全く異なる。表情は笑顔の時もあるけれど、大抵は眉間に皺を寄せた険しい顔をしている。私は客席のちょうど真ん中辺りに座っていたので、目が合ったように感じる度に、蛇に睨まれたカエルのような気持ちを味わった(でも全然嫌じゃない)。曲と踊りが盛り上がってくると、客席からも掛け声が飛ぶ。とにかく踊りがかっこよくて痺れた。素晴らしい芸術を生で見て、手が痛くなるほど力いっぱい拍手をして、大満足で帰った。

2025/09/28 Sun.

 期待を込めてコーヒーを淹れる。ちょっと香りと苦みが感じられるようになってきたけれど、まだ本調子ではない。早く万全の状態でコーヒーを味わいたい。食べ物の匂いと味も、多少は分かるようになってきてひと安心。
 秋っぽいとらふくの絵を描きたくなって、大きなモンブランをつついているとらふくの絵を描いた。色鉛筆を何色も使って、ちょっとずつ色を塗り足していくのは楽しい。デジタルと違って、やり直しがきかないのもスリルがある。
 去年の10月に福岡へ来てからというもの、毎月必ず博物館・美術館・植物園のどれかに行くようにしていたのに、9月はまだどこにも行っていないことに今気付いた。危ないところだった。月曜日は大抵の博物館が休館日なので、チャンスは明後日しかない。